第008話.胸キュン♡流格闘術
シャリンッ……!
鞘から何かを抜く音に気付き、ワタシが反対側を見てみると……何と、剣を持ったゴブリンまで居るではありませんか!
「ありゃ……ゴブリンじゃなくて、ゴブリンソルジャーだったんですね……」
フォン……フォン……フォンっ!
ゴブリンソルジャーが繰り出す袈裟斬り3連撃をダッキングで避けながら、再び剣を降り下ろす動作にタイミングを合わせます。そして、今度は放出した帯を右手でくるくる巻きカウンターの『顎クイ♡』を当てました。
ゴブリンソルジャーがよろけてる際に、ススッと懐へ潜ります。そして、顔に手を添えて潤んだ瞳でじっと見つめ合いながら……
「『肩ズン♡』で剣を持てなくしてしまいましょうね!」
そう言って、油断したゴブリンソルジャーに超至近距離の頭突きを肩の付け根にぶつけました。肩と腕の健
ガランガランッ……!
ゴブリンソルジャーは剣を握れず、手放してしまいます。
「さぁ、最期は『頭ポンポン♡』でおねんねしましょうね!」
ワタシは両手を広げ、優しく微笑みながらゴブリンソルジャーを抱き締めました。そして、その頭に手の平からそっと放出した帯を浸透させ発勁技、『頭ポンポン♡』をお見舞いしたんです。
ブハァッ……!
発勁技なので、放出した帯をダイレクトに且つ大量に送り込みます。結果、ゴブリンソルジャーは声にならない声を上げ、目をグルンとひっくり返して“昇天”してしまったんです。
ギギィ~ッ!ヒヒィ~ッ!
バタバタバタバタ……
あと残りはゴブリン2匹……! 恐れ慄き逃げようとする2匹の内の片割れに、背後からススッと忍び寄ります。
「アナタには『髪フゥ♡』をあげます……さぁ、同士討ちをして下さいね」
ワタシは人差し指にチュッとキスをしながら、ゴブリンの頭に手の平を置きます。そして、そっと放出した帯を浸透させて送り込み続けました。
ギギ……ギッ……?
何とゴブリンは身体の自由が利かなくなり、自分の意思とは関係無くもう1匹のゴブリンに襲いかかり始めたんです!
お互いに身体を傷付け合い、相方フラフラな2匹のゴブリンは廃墟の壁を使った『壁ドン♡』ですぐ“昇天”してしまいました。
「あ、いいネーミングを思い付きました。この技に『胸キュン♡流格闘術』って名前、付けましょうよ♪」
この新技の初披露はゴブリン7体、ゴブリンソルジャー1体の計8体に対して無傷完全勝利という
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