第7話 (2005年6月21日)本命
「あっつ」
「あついよなー」
「そういえば昨日のテレビ見た?」
汗をかきながら登校している。
6月中旬、気がつけば転生してから2ヶ月以上経っていた。
小学校での生活にも慣れ、男友達とも日々の話をしながら馬鹿話ができるようになった。
転生してすぐは、テレビの話なんか覚えてないし、小学生男子が何を話していたかも覚えていなかったので適当に話を合わせるしかなかった。
・・・女の子は可愛いから楽しくおしゃべりできるんだけどな。
2ヶ月でご飯もよく食べるように意識しているためか身長も1.5センチほど伸びていた。
このまま成長していけば平均身長くらいにはなれるかな?
まあそんな話はともかく、今日は楽しみにしていることがある。
そう、プールの授業があるのだ。大人になってからありがたみに気づくランキング10位くらいには入っているやつだ多分。
俺はロリコンではない、強いていえば守備範囲が広いだけだ。
しかも今俺は小学生なのだから同い年だしな。
4時間目、水着に着替えるために女子は隣の空き教室に移動していく。
流石にこの年代でも着替えは別になる・・・が、教室と廊下はガラス窓になっているので移動の時に見ようと思えば簡単にみることができる。
友達とプールに行くついでにチラ見する。
まあ、女子というものは美味く着替えるものでタオルで何も見えないんだけどな。
知ってた。
きゃー!きゃー!
「シャワー冷た過ぎ!」
なんでプール前後に浴びせられるシャワーはこんなに冷たいんだ・・・
「もっとあったかいシャワーにしてくれたらいいのにねー!」
美咲ちゃんの濡れたスク水が眩しい。
「ほら、ジロジロ見過ぎ!ほら、並んで!」
渚ちゃんが至福の時間を邪魔してくる。
準備運動をして、プールに入る。
あつい気温の中入るプールは気持ちがいい。
その後も女の子の水着姿を見つつ久しぶりのプールの授業を楽しんだ。
「こうすけくん今日もうちくるー?」
「行く行く!」
放課後、美咲ちゃんに誘われ渚ちゃんと3人で遊ぶ。
美咲ちゃんとの仲はまだ進展していない。
でもこうやって放課後に渚ちゃん含めて遊べるようになったのはよかった。
頻繁に好きであることをアピールしているので、多分こっちを意識するようにはなってるはずだ。
家に帰ると日課の株価チェックをする。
「そろそろかな?」
全勝ホールディングスの株価は大体2200円程度になっていた。
買ったときが1800円だったので1.2倍程度になった計算になる。
まだ上がるだろうが今のうちに本命の方を買いたいので売ることにする。
「これでよし、2240円か」
ほぼ今日の高値で売れたのでいいタイミングだったようだ。
これで今口座に入っている資金は全勝株を売って手に入れた44万8000円と前回買った時に残った端数の4万円、合わせて48万8000円となった。
たった8万8000円の利益だが今世での初めての利確(値上がり利益を確定させること)に心が躍る。
この資金を注ぎ込み次の株を買う。
狙っているのはソフトウェア開発会社のハイボウズだ。
今の1株の価格は12万2000円。4株で48万8000円。
ピッタリ4株買える値段なので即買い注文のボタンを押す。
ハイボウズは単元制(最低取引株数の制限)を採用していないので1株から買うことができる。
2006年1月のダイブドアショックまでは値上がりするはずだから、ギリギリまで保有することにする。
ダイブドアショックの細かい日付までちゃんと覚えていないのがきつい。
2006年の1月中旬あたりだったというのはたしかあってるはず。
その前までに売らないと。
今日は水着も見れたし、いい取引もできたし、いい1日だった。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
ハイボウズ→サイ○ウズ
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます