第5話 日常
「おはよ」
「早く顔洗ってきなさい」
「はーい」
ひとまず昨日投資を始めたことで落ち着いた。
今できることをしないといけない。
ふと過去こんなにやる気を出したのはいつぶりだろうと思った。
前世でも小学6年生あたりまでは勉強も頑張ってたかな?
中学に入ったあたりから勉強もしなくなっていったな。
中高一貫校の悪いところが出た感じか。
現世でも同じ中学を目指す。そこは変えるつもりはない。
めちゃくちゃ可愛い子がいたからな。そのこと知り合いになれないのは辛い。
「行ってきまーす」
学校に着き、美咲ちゃんを後ろの席を見ると友達の渚ちゃんと話してるところだった。
「今日も可愛いなあ」
「え?」
「あ・・・」口から感想が漏れ出ていた。
「あ、いやその、今日も可愛いなと思って」
開き直って口説くと、
「あ、ありがとう」
美咲ちゃんは顔を赤くしながらもお礼を言ってきた。
小学生のうちから正直に口説かれることなどそうそうないのでこれはこれで効きそうだ。
「今日も掃除の時間に委員会あるから忘れないでね!」
「オッケー」
キーンコーンカーンコーン
朝の癒しの時間が終わった。
「ねえ!ねえ!、美咲ちゃんのこと好きなの?好きなの?」
昼休み、美咲ちゃんの友達の渚ちゃんに人気のないところに呼び出されて興味津々にそう聞かれた。
「好きだよ」
正直に答えると、
「やっぱりー!ねえ、協力してあげようか!」
どうやら協力してくれるらしい
「え、まじ?頼む!」
「えー!どうしよっかなー?」
小悪魔みたいな子だった
「お礼に何してくれる?」
「なんでもする!」
「ん?今なんでもって言った?」
そのネタはちょっと早いぞ
「なんでもしてくれるなら協力するね!じゃ、また後でね!」
「オッケー」
まあ、美咲ちゃんの友達が協力してくれるなら話が早いのでよしとする。
どうせなら渚ちゃんも欲しいんだが。
友達と遊び、昼休みの終わり教室に戻ると美咲ちゃんと渚ちゃんが楽しそうにお喋りしていた。
俺が教室に入ったのに気がつくと渚ちゃんはニヤニヤしながらこっちを見て話していた。
授業も終わり掃除の時間になると美咲ちゃんと一緒に放送室にいく。
「ねえ、私のどんなところが好きなの?」
放送室に着くなり質問してきた。
「そうだなー、まず笑顔が可愛くて、誰にでも優しくて、いつも元気で、でも授業中とかは真面目に受けt「ストップ!ストップ!」」
・・・あと顔が良くてスタイルが良くてスカートの時も無用心なのも良い。
褒められて顔を赤くするところも。
「もう恥ずかしいよ!」
そう言って顔を背ける。揺れるポニーテールが良い。
「じゃあさ、逆に美咲ちゃんはどういう人が好き?」
「んーと、えっと、大人っぽくて、えーっと、わかんない!」
「そっかそっか、じゃあ美咲ちゃんに好かれるように努力するからね!」
「掃除しよっか」というと美咲ちゃんも
「うん」と言って少し考え込んでいるようだった。
流石にまだ小学生だし、もう少し押せばいけそうだな。
下校時間になり家に帰ろうと歩いていると校門のところで渚ちゃんに呼び止められた。
「ちょっとうちで遊ぼうよ!」
「今誰もいないから上がってー!」
渚ちゃんの家は近所では珍しいことに両親ともに共働きらしい。
「どうしたの?」
「ふっふっふ、美咲のことを好きな人のことをもっと知ろうと思って」
「はぁ、面倒くさそう」そっか、いいよなんでも聞いて!
「なんて?」
あ、地の文と出てきた言葉が逆だった
「そっか!なんでも聞いていいよ!」
渚ちゃんと仲良くなれるチャンスだしな。
「よろしい、その辺座っていーよー」
「で、いつから好きなの?」
前世ではいつからだったかなあ、流石に覚えてない。
「いつからかわからないけど、いつの間にか好きになってたって感じかな〜」
「ほうほう?」
「まあ多分意識し始めたのは去年放送委員会で一緒になってからだと思う」
「委員会でいつも一緒に話してて、いつの間にか目で追うようになって」
「いいねー!キュンキュンする!」
「いつも美咲ちゃんと渚ちゃん二人一緒にいて二人とも可愛いなーって思ってて」
「え?」
「で、自分に正直になろうと思って」
「私のこと可愛いって言った?」
「それで美咲ちゃんに告白のような何かをした、かな?流れはこんな感じ」
「スルーしないでよ」
「私のことは好きじゃないの?」
「渚ちゃんはちょっと小悪魔な感じがすっごい可愛いし、好きだよ」
「でも美咲ちゃんの方がずっと一緒にいるし、よく話すから好き」
「へー私2番目なんだー」
ちょっと目が据わってる渚ちゃんも可愛い、まあ2番目は聖奈ちゃんだから3番目なんだけどね。
「ふふん、まあ可愛いって言ってくれたから許す、小悪魔ではないと思うけど」
ちょろいな
「明後日さ、美咲と遊ぶ約束してるから三人で遊ぼっか!」
「オッケー!」
ナイスだ渚ちゃん!
「で、もっと話聞かせて!」
その後1時間くらい駄弁って解散した。
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