第99話 (2013年5月24日)史上最大?
5月24日
昨年の7月に仕込んだユーロを決済した。
購入時には1ユーロ95円だったのが、今では132円を超えている。
税金の支払いで3万ロット分を決済しているので、残りの81万ロットを決済した。
決済額は3316億2000万円。
・・・FX取引での利益額では史上最大なんじゃないか?
確認は出来ないけど、少なくとも個人の取引ではそうなんじゃないかな。
一昨日決済を始めた時には132.77円にまで上がっていたが、今日までに132円を割って円高に推移して平均すると132円での売却になってしまった。
多分俺の取引の影響も出たんだろうな、流石にこの額だとしょうがないか。
ただ、多少の影響が出たとしても3000億円の利益だ。
半端ないな・・・。
日本経済にも影響を及ぼしてしまう自分が恐ろしい。
・・・という冗談は置いておいて、FXでも少し考えて取引しないとまずいな。
円ユーロという一つのペアだけではなく、円ドルなど通貨ペアを分散させる必要がある。
去年、一昨年くらいまでのお気楽な投資はもう出来ない。
資産が増えるにつれて経済に与える影響が大きくなるのは分かってたけど、思ったより早かった。
とりあえず明日明後日で東京に下見に行くか。
由依ちゃんに予約してもらわないとだな。
あとは不動産屋にも連絡入れておこう、急だけど対応してくれるかな?
とにかく今はこのお金の投資先を決めてしまおう。
FXに使う400億円は置いておくとして、グールグルとヘイスブックとアマソンの3社に投資しよう。
他にも東京に家を建てるために600億円程度を置いておくから、株の購入に使えるのは2316億2000万円かな。
流石にこの3社だけというのも不安があるし、一部は残しておくことにする。
ということで株の買い注文を出す。
グールグル株は一株あたり平均877ドルで78万株、合計700億円用意する。
それからヘイスブック株は一株あたり平均24ドルで2800万株、こちらも700億円を用意した。
上場時の売出し価格が38ドルだったのが、1年かけてここまで下がっている。
この後は確実に値上がりするからな、ちょうどよかった。
そしてアマソン株、一株あたり平均266ドルで255万株、これまた700億円を用意した。
この3社で合計2100億円のお買い物だ。
これに先日買ったりんご株を合わせて、頭文字からGAFAなんて呼ばれるIT業界の巨大企業だ。
2021年まで保有し続ければ10倍近く値上がりする筈で、これさえ持っていれば安心という感じもする。
残った216億2000万円はとりあえずはそのままにしておく。
なんか買わないといけない会社あったかな?
ま、いっか。
「お、皆んな居るね」
トレーディングルームから出てリビングに行くと、高校生組を除いた彼女達が揃って遊んでいた。
「お疲れ様!もうお仕事は終わり?」
「うん、ひとまずはね。明日土地の下見に東京行くんだけど、みんなも来る?」
「あ、行く〜!」
「聖奈もー!アキバの近くがいいなー!」
アキバの近くは・・・どうなんだろうな・・・。
「私も気になるし行ってもいいかな?」
「もちろん、美咲も来るでしょ?」
「うん!でも明日って、そんな急に取れる?愛美とかはどうしよっか?」
「チケットはさっき由依ちゃんに連絡したからもうすぐ返事来るはず。愛美は・・・流石に急には無理かもね」
高校生だからな〜、親も同意しないだろうし。
「後で埋め合わせしてあげないとね?」
そうだな・・・デートとかで許してくれるかな?
次の日
「まずはホテル行く〜?」
「いや、時間もあんまりないし不動産屋に行って、下見出来ればそのついでにチェックインかな」
「りょうか〜い!」
もう見慣れた景色だな。
いつものように羽田空港に到着し、タクシーで以前父親に紹介してもらっていた不動産屋に直行する。
愛美はかわいそうだがお留守番、親にねだったらしいが許可されなかったらしい。
最初は文句を言っていたが、デート1回の約束で機嫌を直してくれて助かった。
「連絡していた中村です、今日はよろしくお願いします」
「こちらこそよろしくお願いします。それで広い土地をお探しとのことでお間違えなかったでしょうか?」
「そうですね、山手線内かその沿線で広ければ広いほうがいいです。予算は300億円程度までなら大丈夫です」
総額で600億用意してるし、建築費のことも考えてもこのくらいは使えるだろう。
他にも別荘とかマンションとかも買いたいし。
というか何も考えずに300億って設定したけど、高額な住宅の世界ランキングのトップレベルに入るレベルなんだよな。
やりすぎたかな?
「一応事前に連絡頂いたときに聞きましたが凄いですね。大変申し訳ありませんが、中村様のお父様の方にも確認させていただきました」
「ああ、気にしないでください。残高証明書も後ほど郵送するので確認して下さい」
「それはありがとうございます。それで山手線内をご希望とのことですが、その場所で広くて空いている土地というのは基本的にはありません。ただ既存の建物が建っている土地を相場よりも高値で買い取る等すれば可能性はありますが、少し割高になるかもしれません」
「割高になるのは構わないんですが、できれば早いうちに確保したいです」
「分かりました。では地図でいくつか当たりをつけて、現地の環境を見てみましょうか」
「そうですね、それでお願いします」
「探すの結構大変そうだね〜」
「アキバの近くは無理かなー?」
今度その辺のマンションも買うから落ち着け〜?
「杏奈は事務所がある渋谷に近いほうがいいよね?」
「私は別に大丈夫だよ、美咲は何かある?」
「私は近くにスーパーとかお店が沢山あるところがいいな!渚は?」
スーパーとか行く機会あるかな〜、まあ考慮しておこう。
「私は特にこだわりはないかな〜!浩介の好きな場所でいいよ〜!」
結局この土日の2日間ではいい土地は見つからなかったが、住みたい場所は大体見えてきた気がする。
今日明日で決まるものでも、決めるものでもないからな。
来月にも東京に探しに来よう。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
グールグル→グ○グル
ヘイスブック→フェイス○ック
アマソン→ア○ゾン
りんご→ア○プル
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます