第50話 沖縄旅行

7月末


高校に入って初めての夏休みに入った。


「お邪魔します!」


「あ、浩介いらっしゃい!もう渚も聖奈も来てるよー!タクシーはもう呼んでるから!」


「お、早いね!準備いいじゃん!」

朝、美咲の家に集まり、タクシーで空港まで向かうことになっている。


「どうー?今日の服!」

美咲は、ミニ丈の花柄のワンピースにジージャンで女の子らしい格好だ。


「可愛いね!女の子らしくて美咲に似合ってるよ」


「ありがとー!浩介もカッコいいよ!」


「「おはよ〜!」」

リビングの方から2人が出てきた。


渚はショートパンツにピンクのTシャツ、聖奈はリゾート風のマキシワンピースを着ている。


「おはよ、2人も可愛いね!」


「タクシー来たみたいだから行こっかー!」

荷物を乗せ、2台のタクシーに2人づつ乗り込み、空港へ向かう。




「空港に来るとワクワクするねー!」


「聖奈、離れないようにね〜?」


「わかってるよー!渚、手繋いどこっ!」


「しょうがないな〜、浩介と美咲も離れないでね〜!」


「まずチェクインして中入ろっか」


「りょうかーい!」


「わー!飛行機だー!」


「そんな小学生みたいにはしゃがないの〜、もう何度もみたでしょ〜?」


「そうだけどー!渚、たのしいでしょ?」


「ま、そうだけどね〜!」


「ラウンジで時間潰そっか」


「はーい!」



搭乗時間になり、飛行機に乗る。


「一番前だー!席広いねー!」


「こっちの方がゆったり出来るでしょ?」


「さっすが〜浩介!」


「でもこれ肘置きが動かないからくっつけないね〜」

隣の席には美咲が座っている。


「美咲はくっつきたかった?」


「・・・うん!」

美咲は少し照れながら頷く。かわいい。


「沖縄着いたらいっぱいイチャイチャしようね!」


「やったー!」




2時間ほどのフライトが終わり、那覇空港に着いた。

ひとまず、タクシーに乗り今日泊まるホテルに向かった。



「おぉ〜いいホテルだね〜」


「荷物置いて海行こうか」

チェックインを済ませ、コテージになっている部屋に向かう。


「ひろーい!」


「プールがある〜!海も目の前だよ〜!」

コテージはプライベートプール付きだ。


「聖奈早く海行きたーい!早く着替えよー?」

そう言って聖奈は服を脱ぎだした。


「もー、聖奈こっちおいでー!浩介は覗いちゃだめだよー?」


美咲がすぐにベッドルームの方に引っ張っていってしまった。もう気にしなくてもいいのに。

俺はリビングで1人寂しく着替えることになった。



「お待たせー!」


「ど〜お?可愛いでしょ〜?」


「じゃじゃーん!」

しばらく待っていると3人が出てきた。


美咲は白いビキニに、水色のパーカーを羽織っている。長いポニーテールが清楚で可愛い。

渚はストラップの無い、大きなリボンのついたバンドゥービキニを着ていてセクシー。

聖奈はフリル付きのオフショルダービキニを着ていて、可愛いとセクシーの両取りだ。


「おぉぉぉ、可愛い!」


「ありがとう!」


「でしょ〜?浩介こういうの好きだと思った〜!」


「ありがとー!早く行こー!」


「りょーかい!」





「気持ちいいね!」


「聖奈こっちみて〜?」


「何ー?わっ!ちょっとー!」

渚は聖奈の顔に水をかけて遊んでいる。聖奈、そんな簡単に引っかかってると将来も心配になるぞ。


「浩介もこっちみてー!えいっ!」


「お、やったなー?ほら美咲!」

なぜか聖奈は渚ではなく俺にやり返してきたので、美咲にパスしておく。


「わー!渚ー!」

美咲は渚の後ろから抱きついて、お腹をくすぐっている。


「あはは、くすぐったいよ〜!」

なぜか少しニヤニヤしているのはなぜだ。




4人でわちゃわちゃしながら2時間ほど遊んだ後、部屋に戻った。

シャワーを浴びて水着の上からバスローブを着て、先に頼んでおいたルームサービスで昼ご飯を食べる。


海ぶどうのサラダが美味しい、海ぶどうはいくらでも食べられるくらいには好きだ。普段あまり見ない熱帯魚の刺身も新鮮だ。


「私このプチプチの食感好きなんだよねー!」

美咲も海ぶどうは好きみたいだ。



お昼ご飯を食べた後はバスローブを脱いで水着に戻り、プールサイドでゆったり過ごす。


「なんか贅沢だねー!」


「だね〜!」


「聖奈お腹いっぱいで動けなーい!」


「今日はゆっくりして、明日水族館とか行こっか」


「そうしよー!」


「よいしょっと、ふぅ。えへへ、これでくっつけるよー!」

聖奈がサマーベッドを動かして、隣にくっつけてきた。


「あー、ずるいー!私も!」

美咲も対抗して反対側にくっつけてきた。


「じゃ〜私は美咲の隣も〜らい!」


その後はプールで遊んで、みんなでシャワーを浴びて、晩御飯を挟んで朝まで部屋で遊んだ。





「ほら、浩介、聖奈起きてー!」


「起きないといたずらしちゃうよ〜?」


「うーん、昨日は疲れたからもう少しー」


「もうお昼だよー?しょうがないなぁー」


「へぇ〜、こんな可愛い子が起こしてるのに起きないの〜?」

そう言いながら体をくすぐってきた。


「あはは、わかった、わかったって。おはよっ」


「おはよーのちゅーは?」


「はいはい」

昨日は朝まで楽しんだからな〜、この時間に起きてもしょうがない。

美咲なんかは疲れてないんだろうか?


「聖奈も早く起きないとちゅ〜しちゃうよ〜?」


「ふぁい、おはよ〜。あ、浩介ちゅ〜」


「ほら着替えて観光行くよー?」

2日目は有名な水族館などの定番の観光をする。


「でっかーい!」


「世界最大級の水槽なんだってよ」


「ジンベエザメってこんなにおっきいんだー!」


3人と交互に手を繋ぎながら、水槽に入っている魚達を見てまわった。

3人とも目を輝かせながら見ていて、その横顔に見惚れてしまう。


「も〜浩介全然魚見てないじゃ〜ん」


「あはは、3人に見惚れてた」


「それならしょ〜がないね〜!もっと見てていいよ〜」


「この後はどこ行くの〜?」


「この後は首里城かな?」


ここは今のうちにみておかないとな、無くなる前に。世界遺産とかも無くなる前に見とかないといけないものがたくさんある。

大事なものはいつ無くなるかわからない。

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