第三章 13 まだっ、走れる!
【⚠ このエピソードには残酷描写があります ⚠】
「たった二人でこの人数を……!」
ざしゅっ!
軍曹のすぐ後ろを走るわたしの横を男の胴体と
次に立つ信者も
迷いも恐れもためらいも、もちろん情け
軍曹はダッシュの勢いを殺すどころかさらに加速し、三番目の信者の胸に剣を突き刺して、そのまま四番目の脳天目掛けて叩き付けた。
後ろにいるわたしにも
人間
まさしく血の嵐。人の体の一部と返り血が飛んで来る中、わたしはパニック寸前の頭の中には取り合わず、必死に軍曹について行った。
狂った闘牛よろしく突っ込んで来る軍曹に恐れをなし、信者達のほとんどは
彼らの悲鳴と
なぜ拳銃なんて持っている?
軍曹から息切れとは違う短く小さな
しかし軍曹のスピードは落ちない。
再び数回の
その直後、左上腕に激痛が
何てことだろう。わたしまで
でも足を止めるわけには行かない。せっかく軍曹が
それから銃声は聞こえなくなり、代わりに
もう飛び道具は
まとめて十本ぐらいずつ飛んで来る。可能な
一本が鼻を
まだっ、走れる!
わたしは歯を食い
軍曹の肩や脚にも数本の矢が突き立っている。
持ち
見上げれば、上の出口まであと二周の
でもリアル鬼ごっこは二度とやりたくない。
底の方から複数の
やっとこ上に
……って、ここ
そんなわたしの
いつの間にか
「道、覚えてるんですか?」
わたしは後ろを確認しながら
「念のため、覚えておいた。たぶん、出られる」
軍曹はかなり息を切らして答えた。
念のためって……記憶できるのが信じられないんですけど?
しかし、わたしも
それはそれで不気味だが、
軍曹の記憶を信じて走り続け、
ああ、奇跡だ。
近くに人の
矢が三本も突き立った肩を上下させ、ゼエゼエと荒く息を切らしている。
無理もない。わたしも心臓と肺が限界だった。あの
いや、それにしても、軍曹の様子がおかしい。ただの息切れではない。激しく
「軍曹、大丈夫で……?」
びしゃっ
返答は
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます