第一章 10 是非会わせたい人がいるんだ。
いけない。いろいろ考え事をしていたら、また夢の中へ行きかけてしまった。
たぶん、寝息と
まったく、この人の聴覚と勘の鋭さには恐れ入ってしまう。
「二度寝するな。もう
言うなり、ベルウッドさんはわたしをソファに押し倒し、
ゑッ⁉ いくら起きないからって、こんなお
「わあああ! ごめんなさい! 起きます! 起きますからあああ!」
両手両足をバタつかせて全力で
ベルウッドさんは
「オラオラオラァ! 必殺ジョリジョリ攻撃だ! 毎朝毎朝手こずらせやがって、たまには一発で起きてみやがれ!」
「ひいいい! 許してください! ごめんなさあああい!」
元々
早く髭を剃れという
向かいのソファのガン助が目覚め、頭をもたげてこちらを
「どーだ! 目が覚めたか⁉」
「覚めました覚めました!」
「
「もういいですってばああああ!」
この
ガン助がキョトンとしていた。相手が犬でもやはり見られるのは抵抗がある。
時間にしたらほんの二、三分だったが、わたしにとっては永遠とも感じられる地獄時間だった。
「……で、今日は
気が済んだベルウッドさんはジョリジョリ攻撃をやめ、まだ馬乗りのままわたしの両肩を押さえながら
「特に予定はないです。休みの日ぐらいゆっくり寝かせてください」
わたしは顔のヒリヒリに涙しながら、ぐったりして答える。
寝起きの
いや、経験はないけど。
「せっかく休みが合ったんだ。今日は俺に付き合え」
「リアル鬼ごっこならお
「そうじゃない」
ベルウッドさんは急に真面目な表情になる。
「
真剣に言われたが、上に乗られた状態では
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