エピローグ 最終話 まるで告白のような台詞。
「俺みたいなイケてる男と付き合ったら、あんな
ノエル先輩を
「ノエル先輩はわたし史上一番素敵な
「何が『わたし史上』だ? どうせパパ以外の男と付き合ったこともないんだろ」
「そんなことないです! 弟だっていたんですから!」
「もういい。聞いてて
ベルウッドさんは急に
「お前さんが学校に通うことになるなら、俺は整体院を閉めて、アンブローズの仕事に
「別に……学校なんか行かなくてもいいですよ」
「そういうわけにもいかないだろ。お前さんを卒業させるって、お義父さんと約束したんだ」
そのお義父さんって呼ぶの、いい加減にやめろ。
「あとな、紗希。これはお前さんに約束する。俺は一日でも、たとえ一分一秒でも、お前さんより長生きしてやる」
「……な、何です? いきなり……?」
まるで告白のような台詞。いくら相手がこんな気取り屋莫迦オヤジでも、
第一、順当に考えればわたしの方が長く生きるに決まってる。……いや、このオッサンのことだから、二百歳ぐらいまで生きたりして。
「俺が死んだら、お前さんはまたビービー泣くだろ。それを知ってて、先には死ねない」
「な、泣きませんよ! 喜んで
反論しかけたわたしは、ベルウッドさんの両手に頬をムニュっとロックオンされ、短い悲鳴を上げた。
「照れるな。顔が熱いぞ」
ベルウッドさんはニタニタと気色悪い笑いを浮かべながら、わたしの頬を何度もムニュムニュした。
「照れてませんって! 莫迦オヤジ!」
わたしはベルウッドさんの両手を叩き
「
「いつも俺が作ってるだろ! たまにはお前さんが作ってみろ!」
「お子ちゃまにはたっぷり睡眠時間が必要なんです。ご飯ができたら起こしてください」
「こういう時だけお子ちゃま面するな! そっちがその気なら俺にも考えがある」
言うなり、ベルウッドさんはわたしの腕を引っ張った。
「わっ、ちょっと……っ!」
「必殺ジョリジョリ攻撃だぁ! 喰らえええ! 思い知れえええ! 我が怒りの
世にも恐ろしいあの顔面
「ひゃああああ! ごめんなさいごめんなさい! これからは早起きしますからあああ!」
極東のアンブローズ 完
◆あ と が き◆
拙作を最後まで読んでくださり、感謝致します。
当初、ここまで長い話にする予定ではなかったのですが、気付いたらかなりのボリュームになってしまいました。
続編(まだほとんど書けておりませんが……)はもう少しコンパクトに
他の作品も不定期ですが投稿させていただきますので、お時間の許す時に覗いてくだされば幸いです。
これからも、私も皆様の作品にお邪魔致します。
改めて、『極東のアンブローズ』に最後までお付き合いいただき、本当にありがとうございました。
そうすみす
極東のアンブローズ そうすみす @sou_smith
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