エピローグ 8 どことなく意味深な台詞。
「なるほど、なかなかどうして
ほぼわたしの愚痴の転用に、パパは
「でもせめて、途中になっている高校ぐらいは卒業した方がいい。それから進学するか、それともアンブローズで仕事を続けるか、それはお前の自由だ」
「僕も全くの同意見です、お義父さん。
う……。急に大人としての真っ当な意見。
わたしとて分かっている。環境が許すなら、勉強はしておいた方が良いと。
「聞いただろ、紗希。ルーサー君もこう言っている。来年からまた高校に行きなさい。何も勉強
このオッサンとの時間はどうでもいいんですけど……? むしろ、そんな時間は持ちたくない。
「パパ、
「お前みたいなわがまま娘には、少し年の離れた相手が
「お任せください、お義父さん」
ベルウッドさんはドンと胸を
ちょっと待てい。
あと、しつこいようだけど、あんたのお義父さんじゃないって。
「でしたら、こちらの高校では僕が手続きをしておきます。冬休み明けにでも通い始められるようにしますので」
わたしを差し置いて勝手に話を進めないでほしい。
だが、実家に戻って、またあの
ここはひとまず
「まあ……そ、そこまで言うなら……こっちの高校に行ってもいいけど……」
わたしは
「じゃあ、決まりだ。ルーサー君、こっちの手続きは君に
パパはまだ少し
「では話も
だからあんたのお義父さんじゃ……! ああもう、
「またの機会にさせてもらう。今日の昼前にはノスコーへ
パパは立ち上がると、改めてベルウッドさんのことを、頭のてっぺんから足の爪先まで
「紗希、何事も社会勉強だ。しっかり
どことなく
「……は、はい」
わたしにはパパの
それから、パパは
「朝早く失礼した。今度は常識的な時間に来る」
パパはそれだけ
わたし達はパパの姿が見えなくなるまで見送ってから、家の中に入った。
こんなどこの馬の骨とも知れない男に娘を任せる気になったとは、わたしに言わせれば、パパらしからぬ
局長と軍曹が説得に死力を尽くしてくれたお陰……だけとも思えないのだが、変な
「やれやれ……」
ベルウッドさんは
「何が『やれやれ』です⁉ パパの前で彼氏
わたしはベルウッドさんに掴みかかった。
「
言い返してきたベルウッドさんの声が、心なしか
よくよく見れば、
どれだけ緊張してたんだっつーの? しかも、お義父さんお義父さんって、まだ言うか。
「わたしにはノエル先輩がいるんです!」
わたしはベルウッドさんを投げ
すると、ベルウッドさんはなぜか鼻で軽く笑い飛ばしやがった。
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