第二章 6 ただの気取り屋か変人か、もしくは相当な実力者?
ベサニー牧師にお別れのご
まだ行く所があるのだろう。手にしている
「あの……ベルウッドさん」
ベルウッドさんの実家を出て少し歩いた辺りで、わたしは思い切って確かめてみることにした。
「どうした? トイレか?」
なんと色気のない問い掛けか。
「そうじゃなくて……その……わたしに会わせたい人って……?」
「ああ、もう少し先に住んでいる人だ」
ベルウッドさんは淡々と答えた。
「……え? わたし、てっきり……ベサニー牧師かと……」
「せっかく帰ってきたから、ママにも会いたかったんだ。お前さんにまで付き合わせたが」
「いえ、いいですけど。人生初の
わたしは
まったく、
距離にしたら、
お寺である。とは言っても、全体的に
石段を上って、消し
門をくぐると、飛び石通路を
こちらも雪は積もっていたが、やはり雪掻きをされた形跡がある。
真正面には小さな
ベルウッドさんは
「ちょっと裏庭を見てくる。ここで待っていてくれ」
そう言い、ガン助と一緒に裏手へと歩いて行った。
わたしは玄関に腰を下ろし、言われた通りに待つことにした。
教会の近所にお寺。妙な感じだが
ベサニー牧師も、ベルウッドさんがここを出入りすることを許しているのだ。それだけではなく、きっとベサニー牧師自身も交流があり、友好的にご近所付き合いをしているのだろう。
雪は
などと、大人の気分で安らいでいると、出し抜けに奥の引き戸の開く音が聞こえた。
振り返ると、凄まじく奇怪なこしらえの人物が立っていた。
白い
春秋大刀とは簡単に説明すると、上は三日月型の幅広刃を有し、下は
こんな
……となると、この
一瞬、ベルウッドさんがイタズラで変装でもしているのかと思ったが、この白狐面からは
つまり常人ということだ。
そう言えば以前、局長から忠告されたことがある。紅衣貌を
ひょっとすると、この白狐面がその連中の一人なのかもしれない。
いや、ひょっとしなくてもそうだ。さもなくば、ここまで
白狐面が春秋大刀を肩に掛け、ゆっくりとこちらに近付いてきた。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます