第三章 3 きっと気のせいだと思うが……。
「道案内はちゃんとできるんだろうな? 途中で迷ったりしたら本当に
軍曹からさらに突っ込んだ質問。
「その点の下調べも万全です」
「ねえ軍曹?」
根掘り葉掘り
「まさか、紗希を行かせることに賛成なの?」
「無理な条件でなければな。紗希の今の体力なら、一キロや二キロの雪道は歩けるはずだ」
軍曹は自信たっぷりに答える。
自分では分からないけど、日頃しごいてくれている軍曹が判断するなら間違いないのかな。ベルウッドさんのリアル鬼ごっこでも
まあ、局長にとっては可能か不可能かより、後々のことも考え、この作戦に協力させられること自体を
「紗希にとっても学べることは多いだろ。俺は賛成だ。
「研修……ねぇ……」
局長はまだ
「我々としては
「万が一紗希が行き倒れたら、俺が
『ゑっ?』
この場にいる全員が声を上げ、今度は軍曹に注目した。
「それって、軍曹も行くつもり?」
代表して局長が
「当然だ。一応、俺は紗希の指導係なんだ。それに、俺達は二人以上での行動が
「……あ、あのぉ~……」
と、
「我々としては一名で
局長の返事を待たずの発言は
「伊太池さん、トータルで何日掛かります?」
局長からさらなる質問。
「移動時間も含めますと、何も
ここから汽車で一時間強の
「分かりました。研修という形でよろしければ、うちの
「ありがとうございます。神楽坂局長」
「
「そう……ですね。二名……。ありがとうございます」
伊太池さんはためらいつつも改めて礼を述べた。
この人、なんで人数に
「伊太池さん、そんなに気を
軍曹はベルウッドさんとノエル先輩を
「は、はい。どうもすみません。ええと……では、出発は三日後の早朝とさせていただきます。詳細は改めてお知らせ
伊太池さんは
―――はて?
あまりにも
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