第一章 8 ベッドの横に見知らぬ人物が立っていた。
わたしの心臓が
……って言うか、背中にずっと片手を当てられたままだった。
「紗希ちゃん、
「ゑっ……?」
自分がどんな表情で、どんな声を発していたのか、後に思い出せないほど
ただ、顔面が熱いので、真っ赤になっていたと思う。
「僕がベルウッドさんの立場だったら、きっと放って置けないと思うんだ」
これって、遠回しに告白されてるのかな?
何か答えないと……何か……!
「ああ、ほ、ほら、でも……ベルウッドさん目が見えないし……わたしがどんな顔かなんて分からないです。たとえわたしが
もちろん、ベルウッドさんの前で全裸になったことはない。
いや、そうじゃなくて、なんかわたし血迷ったこと言ってる? 正常な思考が困難。
「も、もしもの話ですから、これ! ホントに!」
「紗希ちゃんて面白いね」
わたしの
少なくとも、変な奴だとか
「今度、都合がいい時、どこかで食事でもどうかな? 紗希ちゃんと話してると楽しいんだ。……あ、紗希ちゃんさえ良ければ、だけど……」
キタアー!!! 食事のお誘い!
やっぱりノエル先輩ステキな紳士♪ 手は握ってきたけど、いきなり襲い掛かってくる
わたしはときめき最高潮だった。
最高潮のあまり、なかなか
「……えっと……は、はい、もちろん……」
やっとのことでわたしが声を
軍曹が戻って来たのだ。
わたしとノエル先輩はなぜか
❁ ❁ ❁
あれは一体何歳の時だったのか、明確には覚えていないが、
夜中、理由も分からず目が覚めると、ベッドの横に見知らぬ人物が立っていた。
顔はよく覚えていないが、男性とも女性とも付かない中性的な
奇妙なことに、その人物は全身が青緑色だった。それは身に
けれども、これまた奇妙なことに、
むしろ
青緑色の人物が
その瞬間、
でも不快ではない。まるで大自然の
精神も全身の細胞も
何度思い返してみても、なぜあの時あれほどの幸福感が
そして、あの時からだった。不思議な力、
果たして何のための力なのか、その時のわたしには知る
しかし、誰に教えられたわけでもなく、これは自分勝手な都合で使用してはいけない能力なのだと認識していた。なので、
あるいは、わたし自身が気付いていないだけで、あの青緑色の人物がわたしの意識にそう働きかけたのかもしれない。
翌日、パパに話した。
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