第65話 棗の先祖
そんな
暁片を持つ者を殺せ。
常とは数回あった程度であるが、
「別に、家訓を気にせずともよい。おまえはおまえの思うままに進めばよいのだ」
叔父はそう言ったが、家訓を気にしなくてよい理由――暁片を持つ人物を殺さなくてよい理由を教えてくれないと、どうしても納得できないのだった。
そのとき、
考えこんでいるだけでは時間が過ぎていくばかりなので、
幸か不幸か、
「まずはここにある書簡から探すか……」
書簡を手に取り内容をざっと読んでいくのを繰り返すと、暁片について書かれた竹簡を何冊か見つけた。内容はどれも、数百年ほど前の棗という青年に関することばかりだ。
「棗……これが暁片により死んだとされる先祖のことか?」
叔父から、
暁片により
「待て。なんだ、これは?」
――暁片は持つのではない、宿しているのだ。暁片を持つという者が現れたなら、それは偽物だ。殺せ。
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