第38話 妖鬼の力
雷が落ち、轟音が鳴り響く。
妖鬼の腕を斬った後、妖鬼の体から地面に降りた
少し遠くで小さな妖鬼の群れを斬っていた
「
「先ほど腕を切ったとき、なぜか斬った感触が軽かった。何か理由があるのか……。次は胴を斬る、
「はい!」
そう言うと同時に、
すると、それぞれの霊符から銀色の糸が妖鬼に向かって伸びてくる。
これは
「名もなき剣よ、もう一度力を貸せ」
折れた剣が、
すると妖鬼の
「うわっ!」
着地した後に秋が振り返ると、冷の身体がよろめいているのが見える。
「
冷の身体がふらりと倒れた。
かろうじて地面の裂け目は避けたようだが、妖鬼の禍々しい気に当てられたらしい。いや、すでに妖鬼の禍々しい気に当てられて長いのだが、その精神力だけで立っていたのだろう。
妖鬼の
妖鬼の
「
門下生のうちの誰かが叫んだ。
倒れている冷に気を取られていた秋は、振り返って迫り来る腕に気づきはしたが、逃げるのが一瞬遅れた。
妖鬼の腕に叩かれるようにして、いともたやすく秋の身体が吹き飛ぶ。
秋の身体は回転して宙を舞い、木々をなぎ倒していく。五本ほど木をなぎ倒して、ようやく止まった。
秋の倒れている場所まで一直線に土のえぐれたような線ができている。なぎ倒された木々はどれも二つに折れてしまっている。
木の葉と枝の中で倒れている秋は、大量の血を口から吐いた。秋の顔がある辺りの地面に血だまりが広がっていく。
そしてその後、秋は目を閉じて指先一本すらも動かさなくなった。
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