5 応援したくなる選手
応援したくなるスポーツ選手っていますか?
今年だと、メジャーリーグの大谷選手とか、ロッテの佐々木選手とか、応援している人は多そうですね。
(ごめんなさい、サッカー選手やほかの競技の人の名前が出てきませんでした)
私が応援している選手は、1人は普通ならとっくに引退している年齢の選手、もう1人は、夢を諦めずにひたすら努力を積み重ね、大舞台で開花した選手です。
アメフトの選手なんですけどね・・・。あっ、「またかよ」って読むのをやめようとしている方、ちょっと待ったーっ!
もうちょっと頑張って付き合ってくださいよ!
読み終わったときには、きっと感動の涙でボロ泣きしますから。たぶん。
って、ハードルを上げてどうする・・・。
1人目は、今年45歳になるトム・ブレイディ。
最初、彼のことは嫌いだったんですよ。スーパーボウルで、私の応援するチームを負かしたんで。そのとき、確か41歳だったと思うんですけどね。
彼は「クォーターバック(略してQB)」という花形のポジションで、パスを投げたり、パスするふりをして、走る役目の人にボールを渡したりする、いわゆる司令塔のポジションなんです。
たとえばプロ野球だと、エースと呼ばれるピッチャーのほかにも5人は先発ピッチャーがいますよね。
先発クォーターバックは、基本的に1チームに1人しかいないんですよ。32チームに1人ずつですよ。しかも毎試合出るんです、怪我をしない限りは。
ブレイディは、スーパーボウルで6度の優勝を果たしたスーパースターでありながら、優勝の翌年に、スーパーボウル出場が果たせなかったことから、「年齢的衰え」を理由に引退勧告されてしまったんです。
しかし彼は「まだやれる」と引退せず、ほかのチームに移籍しました。私が彼を応援するようになったのは、それからです。
そして引退した選手を現役復帰させたり、ほかのチームの問題児に声をかけて誘ったりして、なりふり構わずにチームを作り上げ、新しいチームでとうとうスーパーボウル出場を決めました。
スーパーボウルの相手は、2連覇を狙う最強チーム。下馬評ではブレイディのチームが圧倒的に不利でした。
ところがブレイディは、その相手から前半だけで3つのタッチダウンを奪う獅子奮迅の活躍で、後半にもとどめのタッチダウンを決めて圧勝してみせたんです。このとき43歳なのに。
前人未踏の、7度目のスーパーボウル制覇。痺れましたね。
ブレイディは、昨年はプレーオフに進んだものの、スーパーボウル進出を逃し、一旦は引退を表明しました。
しかし引退を撤回し、またグラウンドに戻ってきたのです。今年45歳になった彼は、8度目のスーパーボウル制覇を目指して、チームメイトとともに戦っています。
私が応援しているもう一人の選手は、大学フットボールの2部リーグで、クォーターバックとして活躍しながらも、ドラフトでは指名されず、テスト入団で数チームを渡り歩いた苦労人の、テイラー・ハイニッキです(ハイニケと表記されることもあります)。
彼は、スーパーボウル出場を目指してプレーオフに進出したチームにいながら、先発クォーターバックではないために、全く出番がありませんでした。
ところが、先発クォーターバックが負傷したために、チームは急遽ハイニッキの先発出場を決定。
そのプレーオフの試合で、前述のブレイディのチームと対戦したハイニッキは、シンデレラのような活躍をみせます。
次々とパスを決め、パスレシーバーが全員マークされているとみるや、自分でボールを持ったままスクランブル発進。
相手側エンドゾーンの左端に、ダイビングしてタッチダウンを決めてみせました。
残念ながら試合には31対23で敗れはしたものの、試合の解説者に「この選手の争奪戦が始まる」と言わしめ、試合後のブレイディには「よくやった」と褒められました。
しかし、ハイニッキはチームと多額の契約を結ぶことができたものの、翌年もバックアップ・クォーターバック(つまり控えの選手)に留まったのです。
ところがところが、なんと先発クォーターバックがシーズン1試合目で負傷退場。結局チームに戻ってくることはなく、ハイニッキは自動的に先発クォーターバックに昇格となりました。
それでも現実は厳しく、その年に7勝8敗に終わったハイニッキ。
翌年、つまり今年は、チームがほかのチームから先発クォーターバックをトレードで獲得。ハイニッキは、またしてもバックアップ・クォーターバックの地位に甘んじることになりました。
トレードで獲得した先発クォーターバックは、6試合で2勝4敗と低迷したうえ、怪我で戦列を離れることになり、ついにハイニッキの出番がやってきます。
ハイニッキが先発に回ってから2勝1敗で迎えた先日の火曜日。相手はここまで8連勝している、隙のないチームです。
スカパーで生中継がないので、私はNFL(全米プロリーグ)の公式日本版サイトで、試合の行方を見守りました。
得点経過しか見られないので、第2クォーターで逆転し、23対14でリードしたまま最終第4クォーターに突入したときは、「勝てるんじゃないか」と思いました。
ところが、相手チームにタッチダウンを決められ、23対21に。もしフィールド・ゴールを決められたら23対24で逆転されます。
やきもきしながら見ていましたが、ハイニッキのチームがおそらくフィールドゴールを決めて3点追加。26対21になったものの、まだ1タッチダウンで逆転される点差です。
それからしばらくは得点が動かず。
そしてついに、試合終了!最終スコアは32対21で勝利!えっ、追加点取ってるじゃん!?
30分くらいしたら、試合のダイジェスト映像がアップされるので、それを観てみました。
ハイニッキは第3クォーターに、試合を決定づけるフィールド・ゴールに繋がる超ロングパスを決めていました。それを観た私は感動のガッツポーズ!
ちなみに、最後に挙げたタッチダウンは、守備の選手が相手のボールを奪って決めたものでした。
次の日曜日(日本時間では月曜日)に行われる試合では、先発クォーターバックが怪我から回復して戻ってきます。ハイニッキはまたバックアップに回るかもしれませんが、どうなっても私は、これからも彼を応援し続けるでしょう。
・本日の猫
クロはおばあちゃん猫ですが、痩せているのに大食いです。孫猫はクロの2倍くらい大きいんですが、そいつらよりもよく食べます。他猫の皿まで横取りします。
老い先短いんだろうな、と思って好きなだけ食べさせてますが、どうもまだしばらく逝く気はないようです。
元気が一番。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます