56 好きな漫画⑩『黒子のバスケ』えっ?
カクヨムで小説を書いている方々の中には、怖ろしいスピードで作品を発表する方がいます。頭の中にどれだけのアイデアがストックされているのでしょう?羨ましいかぎりです。
私の場合、エッセイではなく小説ということになると、まだ「グレイトヒーローズ」と「闇の探偵シリーズ」の実質2作品しか発表できていません。
今、次の作品を構想中なのですが、ようやく主人公が決まりました。でもそれだって今考えついたのではなく、前々から頭の中にあったキャラクターなので、新しいアイデアではありません。
問題は「敵」とか「ライバル」がまだ思いつかないことなんです。むしろそっちの方が重要で、それが決まらないと主人公が動き出しません。
そもそも「敵」か「ライバル」が先に決まる方が自然なのかも知れませんね。
例えば『鬼滅の刃』。「鬼」がいなければ、「鬼殺隊」は存在すらできませんから。
これがスポーツものであれば、戦場は限られているので、あとは全国大会を目指してライバルを作る作業になるのでしょう。
そういう意味で優れた作品だと思ったのが、漫画『黒子のバスケ』です。藤巻忠俊(ふじまきただとし)先生によって、少年ジャンプ誌上で2009年から2014年まで連載された作品です。
いやいや、『SLAM DUNK』を好きだと言った人間が『黒子のバスケ』だって?と思われたあなた、気持ちはわかります。
同じバスケットボール漫画でも、確かに大分毛色が違いますよね。いや、そもそも「同じバスケットボール漫画」ではないのでしょう。
私が思うに、『黒子のバスケ』は「超人SFバスケ漫画」です。
だって使う技が尋常じゃないですから。
見ただけでその技をコピーできるとか(これ『北斗の拳』でも「水影心(すいえいしん)」という奥義でありましたね)、コート上のどこからでも超長距離シュートを決められるとか、ゴールをぶっ壊すダンクシュートだとか、ゾーンに入ると超人的な動きになるとか、相手の動作を先読みできる眼とか。
「キセキの世代」という5人の超人プレイヤーと、幻の6人目という設定も見事でした。
この6人目が主人公の黒子テツヤで、元々はシュートが入らない、ドリブルも下手という何の取り柄もないプレイヤーでしたね。
それが、ほかの選手を生かすことに専念するために、視線誘導(ミスディレクション)という技術をを身につけ、パスに特化した選手になります。
でも実はこの黒子も「キセキの世代」並の超人だったのです・・・としか考えられません。
だってこの後、「イグナイトパス(加速するパス)」だとか「バニシングドライブ(消えるドリブル)」だとか、「ミスディレクション・オーバーフロー(相手の視線を自分に集中させる)」だとか、「ファントムシュート(シュートの軌跡が相手の視界から消える・・・でいいのかな?)」だとか、「キセキの世代」の5人よりも多彩な技を身につけていくんですよ。
いやもう「技」の範疇を超えていて、まさにコート上のマジシャンですね。
中には物理学の法則を無視したシュート(陽泉高校の氷室のミラージュシュート)もあるのがご愛敬といったところですが、次にどんな技が出てくるのか、非常に楽しみでした。
この漫画、本編が終了した後に『黒子のバスケ EXTRA GAME』を少年ジャンプNEXTで連載します。
帝光中学時代の「キセキの世代」5人と黒子・火神の誠凜高校コンビが集結し、世界的人気のストリートバスケチームと対戦する話です。
この『EXTRA GAME』、相手チームがワル過ぎるのと両チームのチーム名が「なんだかなあ」な感じなんですけど、やっぱり本編で敵だった6人が、もう一度同じチームとして戦うというのは熱い展開でした。
ただ、この『EXTRA GAME』が劇場版としてアニメ化された『LAST GAME』には不満があります。
最後に火神がアメリカに留学してしまうというのは、どう考えても納得がいきません。これは原作漫画にはない展開で、それによって残された黒子は新たな相棒を探さなければならなくなってしまうからです。
作者がその新たなストーリーを描いてくれるのならまだしも、劇場版公開から5年以上経過してもいっこうにその気配がありません。手厳しいようですが、不要なエピソードだったと思います。
ところでこの漫画、『EXTRA GAME』も含めて電子書籍でのみ「オールカラー版」が発売されているのはご存じでしたか?
私は文庫本サイズの全集BOXを買っていたにも関わらず、このオールカラー版電子書籍も買いそろえました。だってやっぱり文庫本サイズって、小さくて見えないんだもん。
いや実はそれ以上に、モノクロだと誰が誰だかわからないときがあったんで、ユニフォームの色と髪の色が加わると、大分わかりやすくなってます(笑)。
●本日の猫
チロルがパソコンのスクリーンセーバーを見ています。
あっ、くしゃみをした。
パソコン画面に鼻水がくっつきました・・・。
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