第3話
「若葉、その中にはあなたのお父さんとあなたが生まれてしばらく暮らしていた家での写真が入っているの。そして、お父さんの形見の品物も」
母はそう言いながら私に写真を見せた。
「これが私のお父さん。。」
私は初めて見る父親の写真に釘付けになった。
「あなたのお父さんはとても強く優しい人だった。誰からも慕われる立派な人だったの。あなたが生まれてきたことも本当に喜んでいらっしゃったわ」
母はそういうと今まで見たこともない涙を浮かべた。
私は父と、その横で小さな私を抱いている母の顔がとても幸せそうに見えた。
お屋敷の様な立派は家、広い手入れをされた庭。
「これが私のお父さん、これが私の生まれた家なのね」
私は呟いた。
しかし、何枚かある写真の中には兄らしき人物は見当たらない。
やはり兄は何か事情があって私達と一緒にいるんだと思った。
「そして、これはあなたのお父さんの形見の品物」
母は私に一枚の手紙の様なものを渡した。
その手紙は、父が私に当てた内容の物らしかった。
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