第4話

私は古びた手紙を広げた。


父が書いたであろう手紙の内容に、私は一瞬凍りついた。


筆で書かれていた為所々読めない部分があったが、それでもなんとか読めた。


父が極道だったこと、母との間に私が生まれた事。

父がこの手紙を母に託した後、自ら私達をかばいもう私達の所には戻る事はない事などが記されていた。


最後に、父の血であろう赤い印が付けられていた。


「私はヤクザの子供?私達をかばって命を落とした?お母さん。。」


私は頭の中が真っ白になった。

母は横になっていた体を起こして私を抱きしめた。


「若葉、あなたのお父さんは立派な人だった。極道でもお母さんはお父さんを愛していた。あなたが生まれて本当に彼はあなたを愛してくれた。私達は幸せだった。」


痩せて力がない母の腕の中で、私は涙が溢れてきたのだった。


「お母さん、お父さんは私達の為に亡くなったってどうして?何か命を狙われる事でもあったの?」


私は聞かずにはいられなかった。


母は抱きしめていた私から体を離し、ゆっくりと話だした。

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