貴葵 音々子

世界の九割以上を占める海。そこで生きていくには、水霊の力が使える巫女が必要不可欠。唯一巫女が生まれる国・聖ルオ国を巡って壮大な陰謀が動き出す。 巫女を諸外国へ派遣することを止め、…続きを読む

魔王城に閉じ込められていた『わたくし』と、勇者パーティの一人であり魔王にとどめを刺した暗殺者、灯璽（とうじ）。『わたくし』の一方的な恋心で鮮やかに語られる灯璽の雄姿にうっとり。そし…続きを読む

錬金術師の家庭で育ったマリア。平穏だった彼女の生活は、ある夜に一変する。オスタネス伯爵家が扇動する錬金術師狩りに遭い、弟は殺され、両親は投獄。マリアは民衆を唆したバルバリに捕らえら…続きを読む

王国の騎士団から追われているのはキルヤ魔術学校の優秀な生徒、セフィ。治癒とサポートを得意とする白魔術に長けた彼女がなぜ追われているのかというところから、物語は始まる。 説明は言葉少…続きを読む

治癒魔法が使えるシスターミモザは仮面を持っている。 教会では日夜負傷した冒険者たちを治療し、空いた時間には暇を持て余した老人たちが話を聞いてくれと押し寄せる。息の詰まるような毎日に…続きを読む

幼馴染で恋人同士のアリシアとフレドリック。親公認の中でこのまま二人は幸せの絶頂のまま結ばれるのだと誰もが信じてやまなかった。――成人の儀で、大精霊の加護を授かるまでは。 アリシアは…続きを読む

剋帝姫舜には秘めたる禍がある。彼の妻たちが暮らす後宮にも――。 蔓延った禍に吸い寄せられたおぞましい蟲たちによって、舜には妻の顔が見えない。妻だけでなく部下や信頼のおける侍医すらも…続きを読む

前世で芸能人の娘として過ごした子爵令嬢アリアの望みは、ただ平凡に暮らすこと。煌びやかな芸能界の裏で巻き起こるスキャンダラスな側面に嫌気がさしていた彼女は、とにかくモブに徹したかった…続きを読む

峰嵩の第八公主・韵華は婚姻の席で死ななければならなかった。嫁ぎ先である砂漠の王国セーベルハンザとの開戦の火蓋を切って落とすためだ。ヘーゼルハンザに謀られて姫を殺されたことを大義名分…続きを読む

舞台は人間とヴァンパイアが共存する世界。だが、ディアマン王国はヴァンパイアを蔑み、非友好的な態度を取り続けている。そんな中、古の盟約によりヴァンパイアの王クリストファーへ贄姫を差し…続きを読む

王妃候補のデルフィーヌが毒殺未遂される衝撃的な幕開けの本作。 王と王弟、二人の妃候補、息子を傀儡にして権力を握る王太后……これは、立派なサスペンスです。よくある断罪やざまぁを想像し…続きを読む

復讐に燃える没落貴族の青年、ハント。眼帯を装着しても損なわない美貌の彼が憎むのは、故郷を燃やした煽薔薇の魔女。彼女の四肢を分け与えた娘を探すため、貧民層の国ストヴァを訪れた。そこで…続きを読む

凍てつく北大陸に、夏を呼ぶ少女リーザがやってきた。 リーザが歌で呼ぶ夏は、じりじりと肌を焼く嫌な酷暑ではなく、凍った雪や心までもを解かす向日葵のような温かさ。健気でひたむきでいたい…続きを読む

金と銅のモドキと言われた金爛石と銅爛石が新たなエネルギーへと変わり、アタノールは底辺の街から一攫千金を夢見る者たちが集まる街へと変貌を遂げた。蒸気機関が栄える街に包丁を携えて向かう…続きを読む

忍の里で妹を殺されたくの一・紅は謀反を起こし、長に処刑された――はずが、なぜか別の人間の身体に転移していました。 目覚めたのは乾いた土地の匂いがする東洋風の世界。異国情緒漂うメディ…続きを読む

百年に一度世界を灼く宿命を背負った紅き乙女が、とうとう目覚めてしまった。修道女フィアルにはそれまで生きた十八年間の自分と、紅い世界の記憶が入り混じる。大好きなリミーナと、最愛の人シ…続きを読む

作品を覆い尽くすほどの圧巻のレビュー群が、この作品の素晴らしさを既に物語っていると思います。 内容の素晴らしさは皆様が力強く語ってくださっているので、私は書き手として着目した部分を…続きを読む

緑壁国の王女テュベルーズ、33歳。もうこの時点で私はヒロインを全力で応援しようと決めました。だって、王女なのに33歳って！（泣）同世代として、生き遅れてしまった彼女の幸せを願わずに…続きを読む

こちらは作者様の代表作「平和の鐘」の番外編になります。未読でも大丈夫なようにきちんと作中で捕捉されていますのでご安心ください。が、叶うことならぜひ本編をご一読いただいてから手に取っ…続きを読む

盲目の花嫁は供物にされた。刀根田村が祀る八千矛神へ捧げる生け贄に。 八千矛神を祀る大蔵に七日間閉じ込められることになった椿がそこで心を通わせたものはいったい何だったのか。神なのか…続きを読む

家良し顔良しなドニ・テーゼナー公爵から契約結婚をもちかけられたルエラ。子爵令嬢である彼女はあまりに身分違いな求婚に困惑してしまいます。しかも「設定」とか「幸せにしたい」とか、心当た…続きを読む

自分らしく生きるためには、外さなければいけない自分の枷と、変えなければならない周りの価値観がある。たとえ「強欲」と思われたとしても。 大きな秘密を抱えたセレーナがお茶会でアクセサ…続きを読む

高校三年生の夏。果てなく永遠にも思えた青春の終わりの音が近づいている。 仲良し四人組の関係性が高校卒業で終わってしまうはずはないのだけれど、この夏は今しかないから。それぞれが思い…続きを読む

第一部まで読了したレビューになります。 気づいたら4万字を読み終えていました。久々に読書が楽しいと思えた気がします。強いて言うなら紙で読みたい。そんな欲求が湧いてきました。 英雄…続きを読む

お姫様の物語と聞くと、身分違いの恋をしたり溺愛されたり追放されたり……最近はそんなイメージがあります。西洋風な煌びやかで華やかな世界で凛として逞しく美しく生きる、そんなお姫様たち。…続きを読む

幼い頃に人身売買に巻き込まれ、その稀有な生い立ちから死神と人間による世界の命運をかけた戦いの渦中に身を置くことになった少女が、大人になって1人の女性としての幸せを手にしました。 尊…続きを読む

ユニコーンが翼を休める丘、月時計、月の雫――自分が小学生の頃、図書室にこの本があったら、きっと夢中になって読んでいただろう。冒険の旅立ち部分だけでこれだけ読者を虜にしてしまうのだか…続きを読む

特異な魔力量で公爵令息ヴィクトルと身分違いな婚約をさせられてしまう伯爵令嬢のリゼット。ヴィクトルの家には竜の大移動から人々を守る責務があった。だから大人たちはまだ5歳だったリゼット…続きを読む

冒険者ギルドの受付嬢にはクエストを受注する以外にもたくさんの仕事がある。事務方と思われがちだがモンスターの知識や冒険者の特性を生かしたクエスト発注などをしなければならない。それにヒ…続きを読む

歌姫が奏でる平和の歌は国の象徴。姫が十歳になると塔の上から毎朝歌を歌う。それが伝統という鳥籠だった。 歌姫ストレチアはある秘密を抱えている。彼女の傍にはいつも影のように少年が控え…続きを読む

無職だからこそ何にでもなれる「アルバトロス」になった主人公アルフレッド。夢だった冒険者になっても弱者としてギルドの連中から見くびられる日々。そんな中、ダンジョンの中でひょんなことか…続きを読む

乙女ゲームの悪役令嬢に転生……ではなく、乙女ゲームの悪役令嬢が現実世界に転生してきた！ しかも転生前の世界と類似する人物がたくさんいて、一番の衝撃はゲームのヒロイン・アンジェとそっ…続きを読む

記憶喪失の青年、足桐蒼起。 魔眼を持つ少女、秘美弥凍。 目が見えない凍にとって蒼起は杖であり、記憶を失う前の蒼起を知っている凍は彼にとって杖である。 お互いがお互いになくてはなら…続きを読む

人の感情が花になって見える能力、フラワー・ヴィジョンを持つ主人公、シィル。彼女はその能力のせいで、陰謀渦巻く貴族社会にほとほと嫌気がさしていた。 そんな最中。皇女がプレイボーイで…続きを読む

戦国時代のパラレルワールドのような世界を舞台に、方士と呼ばれる銀髪赤目の美少女と護衛が男子に見える呪いをかけられた織田信永の娘・信の依頼で、その秘密を暴いていく物語。 見た目以上…続きを読む

異能力の代償として不眠症を患い、眠れないことで常にストレスを抱えて周囲にキツく当たってしまう氷室文那。「氷の女王」なんて呼ばれる彼女が、とある男子生徒の歌声で快眠！？　どうしても彼…続きを読む

朝廷に組する小国・緋の国の姫であるユキノ。 彼女はとても耳が良い。『風の民』と呼ばれる諜報のエキスパートの隠密すら暴いてしまうほどに。 自分を誰かの命令で監視する風の民・トウガに…続きを読む

病弱な公爵令嬢の家庭教師。 義父にアカデミーから呼び戻された男爵令嬢アニタは、そんな無理難題を押しつけられてしまう。 在学中な上に貴族の立場もあり、しかも公女様は超我儘で今まで何人…続きを読む

1センチは10ミリ、1分は60秒、1キロは1000グラム、1リットルは10デシリットル……ああ、これだけで頭が痛くなってきた。 異世界の単位なんて、きっとさらに複雑なんだろうなぁ…続きを読む

銀髪で美麗な女性騎士アレクサンドラは美しいだけじゃない。強い。とんでもなく強い。なんと前世が『殺し屋』だったのだ。前世での業を抱えて、今生では「殺し」ではなく「守る」ことを誓ったア…続きを読む

異世界ファンタジー作品は数あれど、歴史を深堀できるほど作り上げられたものはごくわずかなのではないでしょうか。その時代に生き、死んだ人々の足跡の重なりを感じられる考古学ロマンが、こち…続きを読む

「お婆ちゃんが死んじゃった」 そんなメッセージから始まる曾祖母との別れは、新たな旅立ちへの見送りへと変わる。 『狐の嫁入り』を題材に書かれた作品は数あれど、輿入れの瞬間を描くもの…続きを読む

落馬して目を覚まさない兄の代わりに皇女様が男装してなりすまし結婚。衝撃的な始まりに「え、すぐバレちゃうのでは！？」と焦っていたら、あら不思議。ルシール皇女、男装がとってもお似合いで…続きを読む

冒険者ギルドの受付嬢であるドワーフ族の娘・レベッカ。彼女は生粋の冒険者オタクであり、ギルドに所属する冒険者たちをこよなく愛している。 攻撃力がゼロで戦闘に参加できずパーティを追放…続きを読む

レビュータイトルは作中の台詞より。ここで腹がよじ切れるほど笑いました。 筋肉と言えば津多さん、津多さんと言えば筋肉。 そして私の大好きなハードボイルドサンタにネコちゃんとは……ご…続きを読む

現在公開されている第三章女帝の行方まで拝読したレビューになります。 人身売買を生業とする集落に生まれ落ちた少年・キングの凄惨な生い立ちから始まる衝撃的な本作。目を背けたくなるほど…続きを読む