お姫様は十人十色

お姫様の物語と聞くと、身分違いの恋をしたり溺愛されたり追放されたり……最近はそんなイメージがあります。西洋風な煌びやかで華やかな世界で凛として逞しく美しく生きる、そんなお姫様たち。でも本作のお姫様はひと味もふた味も違います。作者様の想像力の豊かさと美しい言葉選び、そして少ない文字数の中にこれでもかと詰め込まれた世界観に魅了され、あっという間に最新話まで読了してしまいました。各話独立した物語で、気になるお姫様から手に取れるのも読者の嬉しいところだと思います。私は特に苦菜の姫と紫陽花の姫のお話が好きです。お姫様は十人登場予定とのこと。残りのお姫様と出会うのを楽しみにしながら、続きの夜を待ちたいと思います。

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