色が変化する不思議なアーモンドアイの快活な青年タカトとマッシュウルフスタイルの黒髪を持つクールな白皙の美青年ディーン。双方凄腕なのにどこかかみ合わない二人がバディとなって立ち向かうのは機械知性体アンストロンが異形化したモンスター。
重い過去に負けず、知らず知らずのうちにお互いを認め合い、支え合っていく二人が読めば読むほど愛おしくなっていく。関係性に過度な甘さは無いけど、深いところで繋がっている――これぞブロマンスっ♡♡♡
直情型で明るくて、超絶運動神経を持つ良い子なのになんだかトラブルに巻き込まれやすい体質のタカトも可愛いし。人を寄せ付けないクールな切れ者なのに、情に厚いところが透けて見えるディーン。あああ、推しを一人に決められない!
アクションもモンスターもてんこ盛り、読んでいてとっても楽しい作品でした。
かつて地球と呼ばれた星とどこか似ている惑星、ルラキス。
機械知性体・アンストロンとの共存を実現した惑星は平和だったものの、一部のアンストロンが暴走をはじめたことにより人々は怯えた日々を送っていた。そんなトラブルの現場にいち早く駆けつけ事態を鎮静化するのが、特別な組織である「セーラス」。
組織に新人エージェントとしてやってきたタカト、そして彼の相棒となったミステリアスな美青年ディーン。どうみても火と水、太陽と月、あるいはフライドポテトとトリュフのごとく正反対な気質のふたりが、やがて本物の『相棒(バディ)』へと昇華していく激アツな任務型SFストーリーです。
ルラキス星人のご先祖さまは数千年前に滅んでしまった地球人なので、惑星に関する専門用語がウヨウヨという感じもなくSF初心者にも安心。ですがエージェントたちが駆使するアイテムはまさに未来の武器といった感じで、スタイリッシュでかっこいい!しっかりとした世界設定の上に見映えする未来アイテムが合わさり、どのバトルも迫力満点でした。キャラクターのやり取りにも小洒落たセンスがぜひ光っており、ぜひ映画にしてほしい作品です。
しかし本作の見どころはSF世界を旅することではなく、エージェントたちが紡ぐアツい絆。正反対のタカトとディーンが任務を通して絆を深めていく姿は美しいですし、取り返せない過去への葛藤と闘うシーンは哀しく苦しいです。それでも片方が傾けば片方が支えるのが相棒というもの。自分の力と機転をフルに使い、数々の困難を乗り越えていくエージェントたちの活躍は必見です。
各地で起きていた暴走事件はやがてひとつの大きな闇へと繋がっていき、タカトもディーンも大きな衝撃を味わうことになります。大切なものを守るためのラストバトルはこれでもかという盛り上がりなので、ぜひその目でご覧になって♡
まさに文字で味わうアクション映画。
小粋なエージェントたちと大暴れしたい読者さん、ぜひルラキス星へ!
本作の概要やバディ物としての評価は、他のレビューで既にほとんど書かれてしまっています。それだけ、自分としても他の読者さん達と同じように、SFバディアクションを存分に楽しめました。
熱血系とクール系のコンビで、時に遠ざけたりぶつかり合ったりして少しずつ信頼関係を築き、難事件を追いかけ多彩な味方達も活躍して……と、上質な洋画や海外ドラマを観ているような気分になれました。
一件落着で完結となりましたが、まだまだこの世界やキャラクター達で、色んな事件を解決したりストーリーを作っていける可能性に溢れていると思います。
個人的にはタカトがイチオシキャラですね!まさに男が惚れる男といった感じで。男性読者女性読者、両方が楽しめる良作だと感じました!
かつて滅亡したチキュウによく似たルラキス星。
そこに存在する特別管理派遣組織「セーラス」は、人間と共生し、人間と遜色ない機械知性体「アンストロン」に対処する組織だった。
セーラスの"執行部"に新しく配属された新人エージェント・タカトは、ディーンと組むことになる。
人形みたいなディーンに、ニガテ意識を持つタカト。
「部長。僕に相棒は不要と、先日申し上げた筈です」
ディーンの"不要"発言に、カチンと来るタカト。
相性が悪そうな二人だが、エージェントのバディはAIが「最適」と選んだコンビ。
「今までの前任者は、残念ながら彼と百パーセントの相性とまではいかなかった。その結果、全員殉職なんだからねぇ」
果たして、この二人は任務を達成できるのか?
ほとばしる情熱を持つ獅子×笑顔を失った一匹狼の運命やいかに!