障壁を超えて結ばれる真の絆

映画やドラマでは、様々なコンビが存在しています。その組み合わせは幅広く、同性コンビ、異性コンビ、人間×人外、機械、動物など様々です。
とりわけ映画・ドラマでの定番としてよく見られるのは「性格真逆コンビ」ではないでしょうか。
性格も趣味趣向もまったく違う二人が、ひょんなことからバディとなり、衝突しながらも徐々に信頼しあうようになり、一丸となって事件を解決に導いていく。
この相反する者同士が、少しずつ距離を縮めて、やがて誰にも負けない唯一無二のバディとなったとき、爽快なカタルシスを得られるのではないでしょうか。
それこそ「定番バディ」の醍醐味のひとつではないかと思います。

本作「Dual Hunters~赤と黒の牙~」もまた、そんな痛快なバディものです。
舞台となるのは地球に似た惑星「ルラキス」。アンストロンと呼ばれる機械知性体が突如凶暴化し、人類を襲うという事件が相次いでいる世界。
そのアンストロンの事件を捜査するのが、主人公タカトの属する組織「セーラス」です。
タカトは熱い心を持つ性根の真っ直ぐな明るい青年。そのタカトの相棒として引き合わされたのは、常に冷静沈着でクレバー、美男子ながら変化も乏しいエース捜査官ディーン。
まったく性格も性質も違う二人は、はじめ、「本当にうまくやっていけるのだろうか」と心配になるほどぎこちない関係です。
しかし、真逆ながらも協力して事件捜査にあたるうち、次第に二人の間には、たしかな信頼関係が築かれていきます。

見どころの一部を紹介しますと、タカトとディーンの心の距離の変化。そして捜査やバトルに登場する、未来的ガジェットの数々。
もちろん、アンストロン事件の裏に隠された陰謀に迫るミステリー要素もあり、魅力的なサブキャラクターも多数登場します。

ディーンはとある理由から、自分と他者との間に堅牢な壁を造ってしまいました。
その壁を乗り越え、立ちはだかる事件の闇を乗り越え、タカトは相棒と手を取り合えるでしょうか。
最高のバディが誕生する瞬間を、ぜひその目で見届けてください!

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