主人公は緋ノ国の姫であるユキノ。
人並外れた聴力を持っているユキノは、幼い頃に出会った風の民であるトウガに心を寄せているが、彼はユキノとは住む世界が全く違い、結ばれる事が難しい相手であった。
ある日、増税の知らせを受けたユキノが、采女となり都へ行きを決めようとした際、大王が長くない事を知ってしまう。
そしてユキノは、国の為、そして自分の恋の為に奮闘する。
文章はあたたかみがあって優しく、とても読みやすいです。
あまり馴染みのない時代背景の異世界ファンタジーですが、単語等も含めて全く躓く事なくするすると読めます。
主人公であるユキノちゃんは本当に真っ直ぐで、税を納める為に自分なりに考えて行動していく姿や、自分の恋の為に真っ直ぐ突き進んでいく姿はとても好感が持てます!
国の問題や切ない恋の行く末も含めて、物語がどう進んでいくのか、是非読んで欲しい素敵なお話です!
主人公、ユキノは小さな国のお姫様。そんな彼女は他の人にはない特技(?)がありました。それは、めっちゃ耳が良い、ということ。
そんなユキノは、人の前に決して姿を現してはいけないという決まりのある、「風の民」の1人に自分が見張られていることに気が付きました。彼の名前はトウガ。皆~!! イケボがここにいるよ~!! (大事なことなのでアピール←)
……はい。周りに同い年がいなかったユキノは、彼が自分と友達となってくれるよう持ち掛けました。そしてその気持ちはいつしか大きくなり……。
しかしこの2人、決して恋仲にはなれない事情があったのです。
2人の恋模様もさることながら、国の問題も関わってきて、ユキノは一体この状況にどう立ち向かうのか……!? それは貴方の目で確かめてくださればと思います。
私はお恥ずかしながら、こういった和風の物語を読んでこなかったのですが(難しそう、という偏見があり……)、この作品はスラスラと読むことが出来ました。それほど感情移入の出来るキャラクターなのですよ、ユキノちゃんは。
読んでいれば絶対、健気でしたたかで可愛らしく賢いユキノちゃんを応援したくなること間違いなし。
まだまだ物語は続くのだろう、という余韻も残してくださっています。おすすめポイントしかありませんね笑
論より証拠! ということで、ぜひ読んでみてください~!!
朝廷に組する小国・緋の国の姫であるユキノ。
彼女はとても耳が良い。『風の民』と呼ばれる諜報のエキスパートの隠密すら暴いてしまうほどに。
自分を誰かの命令で監視する風の民・トウガに惹かれたユキノは、従属国の姫として大王へ献上される役割を拒否し続けてきたが、不作に増税が重なって、ついに腹を括る日がやってきてしまった。
生きる世界が違うと言い張るトウガに臆せず気持ちを告げるユキノの凛とした強さや聡明さに心奪われます。「これで最後」とトウガを呼び出すユキノの気持ちを思うと……。
「タイトル回収の本番はこれから!」というところで綺麗に完結している本作。ヒロインの賢さを十二分に描き、ここから始まるであろう波乱万丈な女王への道の期待感も高まります! 自然豊かな伊呂波の国々の描写も匂い立つようで素敵です。
賢く、凛々しく、健気。そんなヒロインをお求めの方、ぜひご一読ください!
物語の舞台は、伊呂波朝廷の支配下にある緋ノ国。
そこの管理を任されている国守の一人娘、ユキノには密かに監視がついていた。
耳の良いユキノは、すぐに監視している存在を見つけてしまう。
彼は『風の民』トウガ。
それが縁となり、ユキノとトウガは友達になります。
さらに交流を重ねる毎に、ユキノの気持ちも変化が。
その描写が丁寧で、はっきりと言葉にしなくても、惹かれている様子が伝わってきました。
初めて会った時以来、トウガは姿を現しません。
けれど、二人のやり取りには関係のないこと。
ユキノがトウガの存在を確かめる仕草など、グッときました。
そんな恋するユキノに待ち受けている難題とは!
是非、読んで確かめてください。
トウガとの恋の行方も……。