物語世界の優しい空気感が心地よい作品でした

古代日本史モチーフの歴史ファンタジー、昔話のような優しい空気感が読んでいて心地よい作品でした。
自分の出自を知って外の世界へと旅立っていくラストは単独の完結作としては物足りない部分もあったかも知れませんが、続きを読みたい気にさせるというのは長編のプロローグとしてみれば成功なのかも知れませんね。
あくまで物語の主軸は恋愛ものだとは思いますが、個人的には父親らしからぬ飄々とした人となりのカヒラとのやり取りが面白くて、この親子で貧しい小国を切り盛りする様子も楽しかったようにも思います。
続きがあればぜひ読んでみたいと思いました。

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