世界観はざっくりと、物語の設定はかなりしっかりと作られている様に見受けられます。ですが、ハードな伝奇や活字中毒者向けでは無く、ライトにサクサク読み進めたい人向けかと思います。
他の方も言われていますが「体は大人で成長チート持ち・頭脳は子供で精神成長無し」な主人公なのでその辺りが苦手な方は要注意、常にいいように振り回されるのでモヤモヤを抱えながら読む事になりやすいと思います。
逆にその為か、物語がどんどん進んで行くので、次の話へ、と指を動かされます。不思議な魅力のある作品です。
やや厳しめのコメントにも丁寧にやんわりと返信される作者様で、主人公の性格に関して「基本最後までこのままです」とハッキリとしたスタンスを持たれており、主人公と反比例するが如き精神性の高さを感じました。
問題なく完結まで書かれる事でしょう。
※100万字を超えての執筆は本当に凄いと思います。
ますますのご活躍をお祈りしております。
物語の軸が「ハイファンタジー」「ローファンタジー」の2面進行だけでなくそれらの世界がクロスしていくことへのテーマも加味すると実質的には3作品分の重みがある作品。
そんな3面同時攻略を遂行しないといけないヘビーな舞台設定での主人公という3重苦ミッションを背負わされたのはただの一般人。
今まで一般人として生きてきた学生にこのタフなスケジュールをこなせる筈がなく、さながらブラック企業に放り込まれた新卒社員のよう。
力を得て最底辺から抜け出したはずなのに未だに利用され続けあがき続ける様に哀愁を感じる。
また、主人公に主体性がないのでその場の気分で決断したり、でも結局周りに流されたりと読者に行動を予測させることを許さないのも一つのアクセントになっている。
他の方が書かれているように主人公に主体性がなく、場に流され、周囲の人間に利用され続けます。
作者様も主人公には期待できないとコメントで残されていますし『20歳という若さ』『Noと言えない日本人』『チート能力を得てしまった正真正銘のモブ』と考えると、主人公の行動に対して「 まあ、そうなるよね 」と納得できます。
ざまあ要素に関しては、相手が勝手に自爆、結果的に因果応報、といったざまぁです。主人公が相手に直接手を下してスカッとする言葉を投げかけるシーンはありませんので、ざまぁを目的とする人には物足りないかと思います。
ストーリーはとても好きです。
設定が作り込まれているので、異世界に転移したシチュエーションを楽しむだけの作品ではありません。転移した理由や主人公がいまの能力を得た理由なども語られますし、様々なところに伏線が張り巡らされているので飽きは来ないと思います。
タグにある、やがて主人公最強を楽しむ作品です。
気がつけば『 次のエピソード 』をクリックしている作品ですのでおすすめします。
序盤の、虐げられ続けてきた環境から一転、新たな世界で希望を見出すところはワクワク感もあり、続きを、と読み進めさせる力があると思います。
虐げられ続けてきた主人公ですが、それゆえの慎重さや臆病さ、危機感がまるで感じられません。脳味噌ねぇだろってレベルです。
周りに流され続け、強いられ続け、レベル以外の成長も見受けられず…
ですので、主人公を虐げ、強いてくる登場人物にだけでなく主人公にもヘイトやイライラが溜まる一方です。
レベルが上がり強くなっても、スカっとするざまぁがある訳でもなく…
主人公の成長や、盛大な倍返しだ!!があるのか…と期待して読んでいきたいものです。