ラストに向かって、作者様の優しさが滲み出ており、とても良いものを読んだ……という感動のままレビューを。
主人公ティアナの境遇は恵まれたものではありません。
直接描写を敢えてしないのは、思っているよりずっと酷いのだろうなと思いました。
そんな彼女が、ニューアミリア国に嫁ぐ所から物語は始まります。
ティアナの閉ざされた価値観が、一気に打ち破られるのです。
人々の笑顔に徐々に自信を取り戻すティアナ。
そんな彼女を陰日向となり支えるのは、夫のジェミニ様。
一目惚れだったのかしら……と思うほどに、ティアナをよしよししてくれます。
まさにきゅん、まさにお砂糖。
そんな中、ティアナは魔法石の技師となるのでした。
彼女の聡さ、そして笑顔は皆を幸せにします。
それは多くが、彼女の研磨する宝石通して。
単体エピソードも完成度が高く、拝読していて溜め息でした。
これからも、ティアナとジェミニ様の活躍を見たいですね。
丁度、こゆいキャラも登場してきた事ですし……
是非、この心温まる美しいpicoさんワールドをご堪能ください。
作品を覆い尽くすほどの圧巻のレビュー群が、この作品の素晴らしさを既に物語っていると思います。
内容の素晴らしさは皆様が力強く語ってくださっているので、私は書き手として着目した部分をピックアップさせていただきたいと思います。
『嫁入りからのセカンドライフコンテスト』参加作品、どれも楽しく拝読させていただきました。
ガッチガチに指定されたレギュレーションに苦戦している作者様が多かったのではないでしょうか。
嫁入りするところまでで文字数を使い果たしてしまったり、セカンドライフがぼんやりしてしまったり。
中編コンテストって、本当に難しいですよね。
そんな中で、物語の始めから終わりまで隙なくまとめ上げたpicoさんの構成力に圧倒されました。
ヒロインは魔女のティアナ。故郷を追われ、魔女が排斥される国で育った彼女が1ページ目で既に嫁入りしています。
ここの掴みが、すごくよかった。「どういう経緯で結婚したのか」を紐解きながら彼女の人となりや生きてきた背景、世界観が見えて来る。文字数を全く無駄にせず、でも無理なくセカンドライフに没入できる。
そして、嫁ぎ先では魔女は排斥されるどころか聖女と呼ばれます。ほら、もうすでに嫁ぎ先で全く新しいセカンドライフが始まってるのです!私の期待値は初手で爆上がりしました。
何より、肝心のセカンドライフがとてもよかった。父親と同じ宝石研磨師という夢が最初にドーン!と掲げられます。主な読者層である女性が思わずうっとりするような宝石が題材なのも抜群に良かったと思います。そして「お仕事物語」としての質も高い。専門的な難しい作業が分かりやすく書かれているので、宝石研磨師の仕事にも興味を持つ読者さんが多発しそうな気がします。下調べが行き届いていて素晴らしい。それに今時の女性って男性に愛されるだけじゃなくて、自分の足で立つ力があります。宝石研磨師という仕事を通じて夢を叶えていくティアナの姿に自分を重ねて読む事ができる。さらには旦那のジェミニ(あらすじ欄にキービジュアルが載っているので是非ご覧いただきたい、超絶美形夫婦です)の無理のない庇護が心地良い。イチャイチャも堪能できる。全ての要素が質が良く、適度なのです。
こんなことを書くと怒られてしまうかもしれませんが、私はこのコンテストに参加しなくてよかったなと思っています。
だってこんな素晴らしい作品を読んでしまったら、自分の作品と向き合えなくなる……。それくらい圧倒されましたし、「picoさんのような作品を書いてみたい!」と思いました。
内容の素晴らしさは皆さんが賞賛していることそのもので、本当に美しくて眩しい。
こんなに素敵な物語に出会わせてくれたコンテストに感謝です。叶うならばぜひ縦読み紙媒体で読みたい!
読者を感動させ書き手を唸らせる、まさに宝石のような作品です。ぜひご一読あれ!
ほのくらい、オープニング。
不安と心細さが際立ちます。
それでも、おそらく主人公のしあわせが約束されたおはなしなのです。
そうなのだと、知っていても。
でも、なら、どうやって。
どんなしあわせを、この女性は、どうやってつかむのだろう。
タイトルにも宝石が登場します。
美しく輝く宝石は、しあわせの象徴。
だから、きっと、宝石が救ってくれるのだろう。
宝石にたすけをもとめることが、彼女に許されるのだろう。
そうおもった、わたしは。
おそらく、あなたも。
裏切られるのです。
心踊るものがたりと、最高の興奮のなかで。
受け取るしあわせではなくて。
主人公がじぶんの意思と才能と、こころをもって。
夫となるひとと一緒に組み立ててゆく、そのしあわせを。
たくさんのひとを巻き込んでつくってゆく、その輝きを。
わたしたち読者は受け取ることになるのです。
美しく輝く宝石は、しあわせの象徴。
でも、宝石を輝かしめるものを、目の当たりにできる機会は少ない。
いまが、そのときです。
さあ。
わたしと、いっしょに。
この作品は、読者を一瞬にして魅了する力があります。主人公ティアナが自身の魔女としてのアイデンティティに葛藤しながらも、夫ジェミニとともに結婚生活を送りながら、宝石研磨師としての夢も追求する様子は、多くの人が共感できるストーリーを描いています。
ティアナの内面は非常に深く、彼女の魔力は単なる能力ではなく、彼女自身の内面を豊かにしています。物語全体を通して、その魔力がどうやってティアナ自身や周囲の人々の生活に影響を与えるのかが巧妙に織り交ぜられています。
この作品はただのファンタジー物語ではなく、人々の心の成長と変化に焦点を当てています。それは主人公だけでなく、サブキャラクターたちにも当てはまり、その結果、中編でありながら非常に豊かで壮大な物語となっています。
特に印象的なのは、ティアナが新しい世界で受け入れられ、自分の夢を追求する姿です。多くの人々が抱える「自分らしさをどう表現するか」という普遍的なテーマに深く訴えかけます。
この作品は心温まる、美しい、かつ深みのあるストーリーで溢れています。主人公ティアナの生き様は多くの人に勇気と希望を与え、その美しい言葉と行動はとても心に残ります。
魔女を禁忌とする国から嫁いできたティアナは、新天地でも魔女であることを隠し続けていました。
しかし、旦那様であるジェミニは、せっかく結婚したと言うのに、一週間も家を空けて音沙汰なし。
三週間後、ジェミニの迎えに同行したティアナは、そこでとある事故に遭遇し、魔女であることがバレてしまいます……。
このようなはじまり方をする本作は、非常に繊細かつ美しく、登場人物の心情が描写されます。
地の文だけではなく、台詞の端々からも感情が溢れる様子が読み取れ、登場人物たちが生き生きとしています。
ティアナは魔女が排斥される国からやってきましたが、嫁ぎ先では魔女は差別されず、むしろ聖女として受け入れられます。
厳しい境遇に身を置いてきたからか、ティアナの望みはほんのささやかなもの。
望むままに生きること。
仕事でも、好きなことでも、自由に選択すること。
ティアナと対等であることを望むジェミニは、妻の宝石研磨師になるという願いを後押ししてくれます。
ティアナは宝石研磨師として学びながら、宝石の売買を行っているジェミニの仕事に関わっていきます。
その中で紡がれる物語は、ティアナの両親やジェミニへの想い、そして様々な人々との関わり合いの中で美しい輝きを見せてくれます。
ジェミニとの結婚と宝石研磨との再会によって、生きる意味を見いだせたティアナの想いが、多くの人に伝わり、染み透っていく様子は、心打たれます。
是非、宝石のように美しい本作をお読みください。
心温まることを保証します。
魔女として迫害された少女が、やってきた世界は予想に反して優しい世界だった。
まるで大切な宝石を慈しむように接する旦那様、主人公のやりたいことを見守り助言する周り。
その優しさは、埋もれた石だった主人公を磨き上げ、美しく優しいピンクトパーズへと変えていく。
そのピンクトパーズの優しさや力は磨かれるとともに、切実な願い事がある他者への救いとなっていった。
第一部はまさに、主人公がピンクトパーズへと変わっていくお話。
宝石の知識もたくさん出てきて、そういう風にやるのか!と驚くことも。
勿論、主人公だけではなく、登場人物のそれぞれの背景や言葉も染み渡ります。
常に心が温かくなる話で、主人公のセカンドライフが幸せなものであることを願わずにはいられない。
読者までも優しくする、そんなお話です。
そして、読んだ人は皆こう思うでしょう。
親愛なるピンクトパーズへ
このセカンドライフに、幸多からんことを
それまで魔女として生きてきたティアナが嫁入りで飛び込んだ世界。
それは、他国へと嫁入りしたというだけでなく、新たな生活に始まりだった。
それまで魔女として迫害されてきたティアナが結婚という人生のターニングポイントで一変する生活は、まさに宝石の様な輝きと言っても良いのではないのでしょうか。
魔女とは迫害される存在。
それが、嫁ぎ先の国では、聖女だった。
そこから始まったストーリーは、全てが優しさで溢れている。
宝石の輝きに、人々の想い。
そして、ティアナとジェミニの二人が育む愛。
煽り分の通り優しさで包まれる展開と、様々な宝石達とで全てが眩く感じるほどに。
その全てが、宝石の煌めきが大きくなっていく様に、眩い光で包まれる。そんな物語には、きっと満足いく結末があるはずです。
是非、ご一読下さい。
と、素敵な旦那様風になってしまうほど、美しく優しいお話です。
主人公ティアナさん、魔女という素性を隠し、嫁入りします。ティアナさんの国では、魔女は処刑されてしまうからです。
でも、ある事で、素性がバレてしまいます。でも、それはティアナさんの優しさ故! 詳しくは読んでほしいので書きません!
そして、魔女だと知っても受け入れてくれる旦那様。まぁー、まぁー! まぁ! イケメン! 甘い優しい甘いのサンドイッチ!
宝石の表現から何から、丁寧で読みやすく、勉強しながら読ませていただきました! 最後まで楽しみだー。
宝石のように、美しくキラキラした世界を、ぜひお楽しみください!
Each of us is like a diamond, and each of us has the potential to be brilliant.
.「私たちはダイヤモンドのようなもので、一人ひとりが光り輝く可能性を秘めている」
僕はこの物語を第2話まで読んで、まだストーリーとしては最初の原石状態ですが素晴らしい輝きを必ず放つだろうと、強く感じました。
僕は物語を読む時に、なるべく敏感であろうとします。
その物語の奥行きを、漂う何かを、膨らみ始めた期待値を、起こり得る素敵を、そんな様々なピースを出来得る限り多く掴んで、その物語を深く楽しみたいのです。
僕はこの物語を読んで、「おおおおっ!」と感じました。
ここには僕の「読んで感じたい大切な事」、そんな想いを満足させてくれる素晴らしい要素が美しくちりばめられてます。
僕の期待値はグ―――――――――――――――ンと上がりました。
だからこのレビューを書きます。僕の勝手な妄想かも知れないけど、この物語はとても素晴らしい「絆」を必ず読者にみせてくれるはずなのです。
皆様にもぜひ気がついて欲しいです。
お勧めさせて下さい。
皆様、宜しくお願い致します。