概要
それこそが、地上に住むひとびとも知らぬこの世界の摂理───
この世界の七つの大陸は、七人の女神によって守られていた。
しかしただひとつ、水星の大地だけは、荒廃の一途を辿っている。
その理由は、“水星の女神が恋を知らないから”。
男神とのお見合いをどれだけ重ねても、恋ができずにいる落ちこぼれ女神・メアリ。
ある時、地上で人間の男性に助けられて……
キービジュアルはこちら🪐🪄
https://kakuyomu.jp/users/kajupico/news/16817330665295987564
※セルフレーティングは、念のため。直接的な表現は、ありません。
おすすめレビュー
新着おすすめレビュー
- ★★★ Excellent!!!恋はしようと思ってするものではなく芽生えるもの。恋の花よ、水星に咲け!
惑星の女神たちが恋をすれば、星の安寧が保たれる。その星に住まう人々の知るところでない神域で、彼女たちは今日も甘い溜息を吐く――はすが、水星の女神であるメアリは恋を知らない。そのせいで荒廃した水星の大地で暮らす人間たちを憂いながら、恋をしない落ちこぼれのレッテルを貼られ、魔神ディドウィルに不本意な執着をされる日々。そんな彼女がある日出会ったのは、人間の青年だった――。
在りし日に読んだ少女漫画を彷彿させるような純度の高いキュンキュンが幾度となく浴びれます。女神が恋をして世界の平和が保たれるって設定がまず面白いですよね。まさに「世界を変える運命の恋」です。
メアリたちは七人姉妹ということで、…続きを読む - ★★★ Excellent!!!女神だって、成長するのだ。
主人公は女神さま。
この世界では、女神さまは恋をすることで、それぞれが守護する大陸を栄えさせるちからを持っています。
だから主人公も、恋をしなくちゃ、と思い詰めています。
でも、上手にできない。
それで落ち込んで、ずっと自信を無くしていて。
だけど、あるとき出会ったひとが、すべてを変えてゆきます。
変えるのは、ふたりのちからで。
まず、ね。
この、恋が大地を、世界を護る、っていう世界観がすごい。どこからこんな発想が出てくるんだろうと、恋愛脳をどこかに置き忘れて生まれたわたしなどは震えるのです。
そして、恋をしなきゃ、恋ができない、って悩む、自己肯定感の低い女神さま。人物像……神さ…続きを読む - ★★★ Excellent!!!キービジュアルの本気度から先ずは見て! ( ;∀;)
僕は筆者様が近況ノートに予告として出されていたキービジュアルを見て、「この子持って帰りたい!」と危ない気分にさせられました(笑)。
それだけ素晴らしいビジュアルイメージでした。もはや書籍化しそうな勢いです。ちなみにこちらの筆者様は、カドカワ読書タイム短編児童小説コンテストで、優秀賞をお取りになっておられます。その実力は折り紙つきです。その上で今作用にと作成されたビジュアルの完成度、けしからん才能だらけの方でございます(笑)。
さてこの物語、壮大なスケール感で書かれておりますが、僕は敢えてシンプルかつ端的に書かせてもらいますと、ずばり可憐で可愛らしい「初恋」の物語です。
女神や大地や世界…続きを読む - ★★★ Excellent!!!女神の恋は、世界を左右する
本当に世界を変える恋というのは、
こういう話なのかと思いました。
なにせ、主人公は土地を守護する女神様。
しかも、その女神の恋によって土地が豊かになるか荒れるかが左右されるというとんでも仕様。
しかも、主人公はまだ恋をしたことはない。
恋をしたことがないとなると、土地は富むことはなく荒廃していく……。
他の女神が代わりに土地を守ってくれてるような状況。
正直、最初読みながら思ったのは、物語だからまだしも、この世界には人間として住みたくないな……でした。
ええ、神様の恋愛なんて激しくてなんぼ、絶対にしんどい。けど、その世界の人間たちは逞しく生きているのです。
実際に主人公である水の女神メ…続きを読む - ★★★ Excellent!!!女神の恋に揺れる世界
女神が恋する事により、世界は育まれる。
水星の女神として生まれたメアリ。
それまで恋を知らず、水星の大地は荒廃へと向かっていた。
どれだけの男性を前にしても、恋なるものに辿り着けないのだ。
女神の恋が世界に安寧を齎すと言っても、その恋が理解できないメアリには難題で、落ちこぼれの女神とすら揶揄されていた。
では、恋とは、なんだろうか。
恋とは、落ちるものだ。
気晴らしに降りたメアリは、一人の人間の男と出会いその瞬間を実感する事になる。
恋をした女神のため息が薫風となり大地を潤す。
この表現だけで、女神の恋の偉大さが実感できる。
恋の芽吹きと、育みを同時に実感できるような、澄み切った文…続きを読む