こちらは作者様の代表作「平和の鐘」の番外編になります。未読でも大丈夫なようにきちんと作中で捕捉されていますのでご安心ください。が、叶うことならぜひ本編をご一読いただいてから手に取って欲しい。このプライドチョモランマな青年ヨシュアが幸せを欲しながらも手を伸ばせずにいた葛藤を知ってから読むと、より極上のハッピーエンドになるからです。
序盤は本編で色々あって人生2周目なのに人間関係の構築がど下手なヨシュアと、彼にベタ惚れな7sの関係がコミカルに描かれます。チョモランマ級のプライドなのにどこかズレてるヨシュアの天然っぷりに笑い、かと思いきや7sも相当など天然。何だこの二人、かわいい……。
そして事態はアオハルがぎゅっと詰まった夏のプールから急激に動き出します。一度読んだらしばらく頭を離れない汎用モブおじオイルマンは必見です。
青春のキラキラが散りばめられた前半と、優しさや愛情が痛みに感じるほど追いつめられる後半。それでも、愛されることに臆病になっていた青年は多くの人の手を借りて、自分の足で踏み出すのです。誰だって「愛されたい」と言っていい。言わないとわからない。そして、それを受け止めてくれる人がいる幸せを嚙みしめて。そんなメッセージを受け取りました。
愛に溢れた至極の番外編。本編と共に強くおすすめいたします!