主人公の住むところでは、ある祭りが開かれていた。そこでは、空から降る星を一番多く集めた者は、神様から願い事を叶えてもらえるという話があった。
誰もが星を集める中、主人公は星を集めなかった。主人公の気持ちは、その祭りになかったから。別のことを考えていたから。
そんなとき、ある青年に出会い──。
信じる者は救われる、という言葉があるが、この話はまさにそんな話だと感じた。信じたからこそ起きる、聖夜の奇跡。
それはさらなる幸運と、新たな願いを連れてくる。そう思わせてくれた。
もうすぐクリスマスがやって来るが、その前にぜひこの作品を読んでほしいと、そう感じた。
クリスマスに神様が星を降らせる。一番多く星を拾った者には神様から特別なクリスマスプレゼントが贈られるという話だが、大好きな姉を交通事故で亡くした主人公は神様を信じていない。神様がいたらあんな惨い死に方をすることはなかっただろうから。
星降祭で浮かれる人々の波から逃げ帰った彼女の前に、両手いっぱいの星を抱えた青年が現れる。この出会いが、奇跡を呼び寄せた――。
「信じる者は救われる」という聖書の言葉があります。厳しい修行やお布施をしなくても、イエス様さえ信じれば救われ天国へ行くことができる、と。つまり、神様からの贈り物を受け取るためには、まず信じなければなりません。癒えない悲しみを背負っていた彼女が神様を信じることができたのは、この出会いのおかげです。
今回は夏のクリスマスとのことですが、この時期に通ずる温かいお話です。ぜひご一読ください!