主人公は乙女ゲーム「アンジェ・メモリーズ」の悪役令嬢であるエリザベーテ。
ゲームの中の登場人物としての役目を全うし、何度も断罪されていたエリザベーテは、その日も同じように断頭台に横たわり、運命を受け入れた筈だった。
次に目を覚ました時、エリザベーテの目の前に現れたのは、ゲームの主人公であるアンジェ。
だが、彼女は自分の知るアンジェとはどこか違い、周囲の様子も自分の知るものではない。
僅かな情報を頼りに彼女が理解したのは、自分が「アンジェ・メモリーズ」の中ではなく、現実世界へと来てしまったという事だった。
文章は丁寧で読みやすく、ストーリーもゆったりとして優しいです。
悪役令嬢ではあるけれど、その役目を全うし、受け入れているエリザベーテさんの真っ直ぐさがとても素敵です!
アンジェも可愛らしいだけでなく、芯の通った優しい子で、読んでいて二人が距離を縮めていく過程が本当に微笑ましかったです。
読み始めた時から優しく美しいお話だと感じましたが、最後に改めてそう感じられるお話でした…!
現実世界で出会った二人がどんな結末を描くのか、是非読んで確かめて欲しいです!
乙女ゲームの悪役令嬢に転生……ではなく、乙女ゲームの悪役令嬢が現実世界に転生してきた!
しかも転生前の世界と類似する人物がたくさんいて、一番の衝撃はゲームのヒロイン・アンジェとそっくりな子と『恋人関係』だったこと!
魅惑の華園に絆されて居心地が良くなった悪役令嬢エリザベーテだったが、自分はアンジェの本物の恋人ではない。ゲームの世界に戻って、大切な彼女の恋人を取り戻してあげなければと思い悩み……。
死に戻りを繰り返してきたエリザベーテが初めて掴んだ幸せを、大切な人のために手放す。この物語の核になる部分ですが、最後には全てを覆すような幻の分岐ルートがあなたを待っています。優しく美しい華園を、一緒に覗いてみませんか?