真に強欲な二人による、白くて甘い結婚。

自分らしく生きるためには、外さなければいけない自分の枷と、変えなければならない周りの価値観がある。たとえ「強欲」と思われたとしても。

大きな秘密を抱えたセレーナがお茶会でアクセサリー強奪の免罪をふかっけられて「強欲令嬢」と二つ名をつけられたシーンから、物語は始まる。
この事態を収拾した大魔法使いの蛇侯爵ことユリシーズの元へ色々あって嫁ぐことになるのだが、それは契約で結ばれた白い結婚。しかもこの蛇侯爵、とんでもなく口が悪いとか。

前途多難な嫁入りを覚悟していたセレーナだったが、嫁ぎ先で出会った獣人との触れ合いや、趣味のアロマキャンドル作りをしていくうちに、自由に生きる喜びと自分らしさを取り戻していく。
そして何より重要なことをここに記します。ユリシーズがとにかくカッコいい。カッコいいったらカッコいい。彼自身もその強すぎる力を王国に危惧されて色々な制約を背負わされている身ですが、自分らしく生きることを諦めていない。評判の悪い口の悪さもそのためです。本当は懐が広くて心根の優しい強欲なイケメンなのです。
そんなユリシーズとセレーナは徐々に惹かれ合うも、脳裏をちらつくのは「白い結婚」という言葉。

しがらみだらけの世界で自分らしく生きていくためには、少々強欲にならなければならない。でも、それは人に与えられた権利であるはずだから。

解決しなければならない課題を一つずつ乗り越えていった暁に、何色でもなかった二人の関係が鮮やかに色づき始めます。
ヒロインだけでなく、ヒーローのセカンドライフでもある素敵なお話です。ぜひ、ご一読ください!ゲコゲコ!🐸💗🐍

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