概要
話を聞いてくれないあなたに手紙を書きます。遺書にならないといいですね
仮想の産業革命前夜、貴族(=魔術使い)に反発する市民革命が勃発。衰退しゆく貴族の一部は、頭角を現した錬金術師を巻き込んで破滅させようとする。錬金術師の父親は娘のマリア達を逃がすが……。運命に流されながらも幸せになろうとあがく女性たちの物語。
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- ★★★ Excellent!!!運命に立ち向かった女性たちから、どうか目を逸らさないで。
錬金術師の家庭で育ったマリア。平穏だった彼女の生活は、ある夜に一変する。オスタネス伯爵家が扇動する錬金術師狩りに遭い、弟は殺され、両親は投獄。マリアは民衆を唆したバルバリに捕らえられ、彼の弟ハレルヤの花嫁として街から外れた森の奥へと幽閉されてしまう。
家族を引き裂いた男の弟とどうして愛を育めようか。そう思っていたマリアの心は、ハレルヤの無償の献身で徐々にほぐれていく。市民革命のごたごたは森とは無縁だし、嫌味なメイドもいるが生活に不自由はない。紆余曲折を経て新しい命を授かることもでき、このまま静かな幸せが続くものだと思っていたのだが――。
物語は手紙の朗読から始まります。時間軸としては本編…続きを読む