第3話 レベル上げしてみた

よく見たら名前間違えてる。


あのOLさんみたいな神様見習いはかなり疲弊していたことを思い返すと、なんだか責めるに責められない。むしろ過労死してごめんなさい。


『名前 カコ 種族 デミヒューマン

 Lv.2 満腹

 HP:70  MP:0

 力 :50  魔力:0

 物理防御:27 魔法防御:20

 すばやさ:36 幸運  :10

 スキル : 打撃 lv1 剣術 lv1 投てき lv2

 個性  : 物理的解決 

 称号  : 仕事を増やさない仕事人見習い

       みんなに感謝できるひと 』


塩がない魚は味気がなくて微妙だが、特に何もしなくてもお腹は空いているので大人しく食べる。

毒があったら困ると思ってステータスを見ながら魚を食べているが、特にそういうことはないみたいだ。


さきほど青いぷよぷよに石を投げつけたからレベルが上がっているのがあるのかもしれない。

端数の物理防御と素早さはレベルが上がったときに、上がったのかもしれない。


全力で魔物から逃亡したからね。


つまり、このお手製の槍と石投げでもう少し周りを探検できそうだ。


日はまだ高いが、できればここで野営はしたくない。

魔物は夜の方が元気とかはゲームではテンプレだ。革の袋に石を詰め込んだ。

なぜか見た目よりも多くの物が入る優れものである。


落としてくれた人ありがとう。



ちょっと歩いてみるとすぐに定番である青いぷよぷよを見つけた。

青いぷよぷよに向かって石を投げつける。

さっきは逃げるのに必死で投げつけられたあとのぷよぷよのことなんて見てもなかったが、石をぶつけられたぷよぷよはそのまま潰れて土に戻った。


なんだかエコだ。


その土の上に緑の葉っぱが乗っている。

魔物を倒したらアイテムが手に入る。

なんともゲームの王道だ。

とりあえず革の袋に入れておいた。


「えい」


ちょっと道の先に見えた青いぷよぷよの団体様、5匹に向かって石を順に投げつけると無事に土にかえった。

控えめにピン!と音がしたので、ステータスを見てみた。


『名前 カコ 種族 デミヒューマン

 Lv.3 

 HP:75  MP:0

 力 :60  魔力:0

 物理防御:29 魔法防御:20

 すばやさ:37 幸運  :11

 スキル : 打撃 lv1 剣術 lv1 投てき lv3

 個性  : 物理的解決 

 称号  : 仕事を増やさない仕事人見習い

       みんなに感謝できるひと 』


やっぱりレベルは魔物を倒すことで上がるらしい。

ちょっとだけ身体が軽くなったような気がするから、目的が見つからない間はレベルを上げておこう。

青いぷよぷよを倒したことで手に入った青い宝石みたいな小さな丸い石と葉っぱを拾って、探検を続けた。


前方に青いぷよぷよと、いかにも魔物っぽい鳥がいる。


カラスに角が生えて、羽の縁取りが赤だ。

怪しいです!と全身で表現してくれている。


おかげで石を投げつけられる。

もしものことを考えて、お手製の槍を左手に持ち直してから、右手で石を投てきした。


あっけなく青いぷよぷよとカラスもどきは土にかえった。

カラスもどきからは小さなナイフを手に入れた。

拾ったナイフはこのカラスが元だったみたいだ。


青いぷよぷよとカラスを黙々と倒し続けた。


しかしながら人に遭遇することも、どこかの村につくこともなく日が斜めになってきた。

これ以上の探検は危険と判断して自分が設営した洞窟の拠点に戻った。


今日の戦果はたくさんの葉っぱ(何に使うのかはよくわからない)、青い石(青いぷよぷよから発生した)、小さなナイフ(カラスもどきからとれた)、黒い石(カラスもどきから発生した)、

それに加えてどの程度で敵を倒すことができると知れたことだ。



『名前 カコ 種族 デミヒューマン

 Lv.9 

 HP:110  MP:0

 力 :80   魔力:0

 物理防御:46 魔法防御:26

 すばやさ:42 幸運  :12

 スキル : 打撃 lv1 剣術 lv1 投てき lv6

 個性  : 物理的解決 

 称号  : 仕事を増やさない仕事人見習い

       みんなに感謝できるひと 』



火の近くでケープを被って寝ることにした。

魔物も普通の動物と同じで火を恐れるとかでなかったら大変だが、これ以上は眠い。


おやすみなさい。


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