愛宕平九郎

恋に生きれず、愛にも生きれず、世の女性たち（一部男子も含む）を敵に回すストイックな受験生（三崎くん）が、ふとしたきっかけで女性たちからチヤホヤされ始める、ニキビ全開の青春真っただ中…続きを読む

明治期の長州藩でも名を轟かしめる「毛利家」の祖、毛利元就。一代のうちに一国人領主から芸備防長雲石の六ケ国を支配する太守へとのし上がった戦国大名だが、その名が知れ渡るのは彼も歳を重ね…続きを読む

人類の勝手気侭な生活に一石を投じる問題奇作。 あるはずがないという先入観を持つことほど、まさかの設定と展開を目の当たりにした時のインパクトは凄まじい。この作品には、そんな強さと魅力…続きを読む

能力者（アビリティホルダー）という存在は、架空のものに思えて実は自分たちの周りにもいるのかもしれない。ちょっとだけ人とは違うレベルの能力を持ってみたいと願う時は、少しの間だけ自分自…続きを読む

概要の「続武蔵野」というフレーズ通り、国木田独歩の『武蔵野』に新しい命を吹き込むような内容が盛り込まれています。あの頃の武蔵野と現代の武蔵野を上手く融合させて、もう一つの『武蔵野』…続きを読む

ゲームの世界に慣れてきたあたりの第一章を読み終えてのレビュー。 プレイヤーの職業を選べるゲームは、それぞれの好みも相まって成長するほどに愛着が湧いてくるもの。例えそれが人気の無い…続きを読む

妖人という身分のある国では、その上の身分を目指すことは難しい。同じ人であるのに、皆が平等で暮らせない日常がそこにある。しかし、そんな体制を少しでも変えていこうと血気盛んに村へ飛び込…続きを読む

料理で人を喜ばせるのが好きな関川（通称セッキー）は、ひょんなことから子狐（テンちゃん）を拾うこととなった。喋れるはずもないと思っていたところに、何故か言葉を用いて意思の疎通がとれる…続きを読む

毎週末に出される「お題」に対し、その応えを皆で持ち寄る参加型企画『ハーフ＆ハーフ』（企画主：関川二尋）の参加作品です。 出されたお題の後に、作中の主人公が呟く「なんだ……この絶望…続きを読む

南九州一帯を舞台とした歴史もの……というには言葉が足りないです。古代の神話をイメージさせる不思議な力を駆使して、作者さまの筆力で限りなく史実に寄せてきた華麗なる歴史ファンタジーとい…続きを読む

子供と大人の差は視野の広さと分け与える余裕である、というような言葉も見聞きすることがあるが、作中に登場する騎士団の大人たちには読んでいて心地良い余裕があった。子供たちも決して弱くは…続きを読む

凄腕の殺し屋が、任務国へ赴いて風土と食の紹介をする一味違った「ブラジルの歩き方」です。凄腕と言っても、その特殊な能力からして「凄い」と言わしめる殺し方に注目です。そして、移民たちが…続きを読む

双子の王子。それが離れ離れとなってしまい、それぞれの道を歩むことになる。双子と言えば、どんなに離れていても互いの思うところ感じるところが一致し、不思議な心の通い合いが展開されること…続きを読む

青い空、青い海、白い砂浜。振り返れば、彩り豊かな配色で並び立つ家々……しかしその奥では、内戦で疲弊した人々が生き抜くために選んだ裏社会や、国の裏資金ともなっているコカ畑が広がってい…続きを読む

時を超え、国を超え、お市の方とヴァンパイアのジョエルが共に手を取り数々の壁を乗り越えていく恋物語です。 前半の現代編ではお市の方の時代ギャップに萌え、中盤の戦国時代編ではジョエル…続きを読む

七人の王に尽くし、誠意を見せ、我こそは後継者とアピールしても、そこへ邪魔者が入り込むのは王位継承争いの王道路線と言ったところか。その邪魔者に歯噛みし、恨みを述べたところで、王となら…続きを読む

読みづらい逸話を、上手く噛み砕いて面白おかしく綴られた現代版の古事記です。国創りのエピソードは色々な書かれかたで目にする事も多いですが、この作品ほど読みやすく理解しやすい工夫が凝ら…続きを読む

学校で囁かれる怪奇現象。憶測が憶測を呼び、美術室に飾られている呪いの絵画がクローズアップされます。呪いなどお構いなしに入部する新入生ヒロインと、ミイラ取りがミイラになった美術室のゴ…続きを読む

学校にある大きな鏡って、どことなく不思議で怖いイメージがありますよね。王道のホラーかと思いきや、上下左右あらゆる角度で読み手を惹きつける仕掛けが施されてあります。まさしく、鏡だらけ…続きを読む

スピード、フィギュア、ダンス……スケート業界のキーパーソンが、氷上で輝く「シヴァ」に魅せられて、それぞれの道を大きく切り拓いていこうとするアンサンブル・プレイ。登場人物たちの描写は…続きを読む

凄腕の殺し屋が、任務国へ赴いて風土と食の紹介をする一味違った「トルコの歩き方」です。凄腕と言っても、その特殊な能力からして「凄い」と言わしめる殺し方に注目です。そして、千年王国を受…続きを読む

高校生活の三年間。片想いだったり、すれ違ったり、やがては両想いなことに気付いて距離を縮めたり‥‥‥若いカップルの恋愛話は「そこら中」に転がっているものだが、学校行事の使い方と人物像…続きを読む

国を作るとは何か、町や村を作るとは何か、会社を作るとは何か。 あらゆる状況の中から、トップは何を決断すれば良いか、周りから畏れられ慕われるにはどうすれば良いかを、面白く且つ丁寧に物…続きを読む

終わりを告げる瞬間は、どことなく負のイメージがつきまといますが、この作品に限っては瞬く間に前向きな展開で読み手の心を和ませてくれる魅力があります。メインを飾るカップルの付き合い方が…続きを読む

自分、娘、そしてお孫さん。血は争えないというイメージを引きずりながら読み進めていくと、ポッと光った蛍の存在で「新しい」ものを築き上げていこうという爽やかなシーンに突き当たる。武蔵野…続きを読む

昔話風の語り口と、勧善懲悪の中にも最小限の犠牲だけに留めた発想が、ちびっ子たちの間で人気を博しそうな素敵な作品です。もちろん大人が読んでも、心が洗われるような気持に浸れるでしょう。…続きを読む

超絶イケメンの二人が経営する喫茶店【鎮魂館〈レクイエム〉】。フロントの在人が王子スマイルを振りまき多くの女性客の心を魅了すれば、厨房の欧理が絶品の料理を提供して女性客の胃袋を鷲掴み…続きを読む

『エリート変人と麗しき変人の奇妙な契約』の続編的な作品として、作者が新たな一面を掘り出した「別ルート」の物語です。本編を読んでからコチラに入るのが筋かと思いますが、コチラの作品を単…続きを読む

マクシミリアンの「涙」に焦点を当てた甘酸っぱい気持ちになれる素敵な作品。 涙の形は色々……ちょっと距離感のあったマクシミリアンの流す涙を見て、主人公の女の子が特別な気持ちを抱くよう…続きを読む

御伽噺は数多くあるけれど、作者様の手にかかれば全てが事件と結びつく。今回は、カチカチ山の物語を裏側から切り取ったような猟奇的事件の真相が暴かれる。 新たにパートタイマーとして採用…続きを読む

信じる者は救われる――神の他に当てはまるものがあるかと問われれば、愛宕は占いと答えます。占いを利己的に使うのは人の性。例え信じていなくても、気がつけば縋るほどに依存している人間の心…続きを読む

本来の『平等』という言葉には―― 「才能や能力、自分らしさを一人一人が思う存分発揮する」 という意味が込められている。どんな判断も比較もない、考え方も生き方も人それぞれ……それ…続きを読む

タイトルにある『純情』と『激情』は、一見異なるようにも見えて、実はガッチリと絡み合いながら相乗効果を発揮しているものだったんだなと感じさせてくれる一作です☆ 人は見かけによらない…続きを読む

太陽のような明るさと強さ。 月のような陰りと弱さ。 二つの要素を繊細な心を持つ年頃の女の子たちに見立てて、綺麗に磨き上げた短編です☆ タイトルの「雨」に切ないイメージを抱かせます…続きを読む

人類、花、そして吸血鬼。パッと見、不思議な組み合わせですが、それぞれの特性と想いを上手くブレンドさせて、全く新しいバンパイア作品を作りだした珠玉の一本☆ 恋愛要素も切なく入り込ん…続きを読む

舞台は中世のフィレンツェ。メディチ家という名を歴史の教科書などで目にしたり耳にしたことはあるかと思います。そんな歴史の裏舞台で起きていた殺人事件を、三人のメインキャストの視点から追…続きを読む

いつも側にいて欲しいほど好きな人のために。 奪いたいほど愛する人のために。 一方的な契約を持ちかけたエリート変人と、己の将来を決めかねたままその契約を受け入れた麗しき変人が、それぞ…続きを読む

主人公が不思議な世界に迷い込み、鏡をキーワードに謎を解き明かしていくファンタジー作品。鏡の意味、鏡の由来、鏡の効果。色々な要素が盛り込まれて鏡に封じられた者たちが登場します。それら…続きを読む

願えば何でも叶ってしまう特異な能力を持ったヒロイン。だけど、それには相応の代償が伴うから、願い事の中身には気をつけなければならない。何かの教訓にもなりそうな、温かみのある恋愛小説で…続きを読む

――こんな話が読みたいなと思って探していましたが、どこにもなかったので自分で書いてみました。 作者様の一文。 サラっと述べられてますが、ただ「書いてみた」だけの安いクォリティは皆…続きを読む

小倉百人一首４３番目に登場する権中納言敦忠が詠んだ句を、現代版にアレンジした恋の短編。 この句の見所は、好きな相手と結ばれる前と結ばれた後の心情を比較して、その想いに対する強さと…続きを読む

この作品の舞台となっているシチリア島には、世界でも有数の活火山として知られているエトナ火山がある。作中のキーアイテムとして出てくるルビーの指輪には、この火山の神が遣わした使者のよう…続きを読む

織田信長、明智光秀、それを取り巻く戦国武将と女たち。こう言ってしまえば歴史書通りの流れで終わってしまうが、多くの謎に包まれた人物がクローズアップされる事で、新たな見解や期待が出てく…続きを読む

勝てば官軍。 勝利という言葉が相応しいとは言えないけれど、いつかは二人の愛の形も『常識』と呼べる日が必ずやってくる。そんな未来が見える小説☆ 男二人、女二人の同性愛を、共同生活と…続きを読む

男二人、女二人。それぞれの想いを秘めて始める共同生活。そこから少しずつ芽生え始めていく本人たちの気付かなかった本音や現実逃避が、作者の優しいタッチで描かれてゆくラブストーリー☆ …続きを読む

高校生。吹奏楽部。これだけで、心躍る恋愛模様が期待できる。 そこに、一風変わった男子生徒を恋愛の対象に置く事で、今までのテイストとは違った恋愛小説が生み出されているのがコチラの作品…続きを読む

一つのエピソードに、一つの世界遺産の軽い知識を入れて、同時に世界遺産の知識を高めようと励まし合う男女の恋模様を描いた作品。 知らなかった世界遺産には、新しい知識を。知っていた世界…続きを読む

電車の扉が閉まる時の電子音と扉の機械音。そして、閉まりきった後の一瞬の静寂に、物語のシーンがガラリと変わるような感覚。どちらも文字で見る事は無いですが、そんなイメージがプンプンと湧…続きを読む

スーパーカミオカンデの超純水。そのシステムを知る事すら素人には難しいが、そこにエロスを見出す作者様の脳内を覗き見るのは更に難しい。しかし、別の角度から新たに独自の要素を放り込んで見…続きを読む

魔奏衆と呼ばれる妖魔から、愛知県N市を、そして世界を救うべく立ち上がった三人の異能者たち。その三人のキーマンを取り巻く者たちから様々な協力を得て、狡猾で残忍な妖魔の集団を派手に薙ぎ…続きを読む