塩野七生先生のローマ人の物語シリーズには、経済人を含め、幅広い層のファンがいる。
千年ほど遡った作品なら、源氏物語。現代でも、女性を中心に老若を問わず唸るほどのファンがいる。
でも、1,500年弱も伝わる古事記については、ファンの存在が希薄だ。正史として編纂された日本書紀と違って、古事記は庶民でも親しめるようにと伝承を重視したのに、考古学者や歴史学者しか近寄らないイメージが強い。
烏目さんも指摘する通り、内容的には非常に面白いのだ。肩の力を抜いて楽しめる神話なのに、残念な事だと思う。
だからこそ、本作品のようにオチャラケた雰囲気で紹介する作品の存在意義は高いと思う。
是非読んでみて下さい。興味を持てたら、以降のエピソードも網羅した現代語訳にトライしましょう。
日本人として、故国の神話に親しみましょうよ。
でも、私自身は既に何となく知っているので、星2つです。
短編にはMAX2つの信条を安売りはしない…かな。
古事記は面白い。
日本人がクリスマスもハロウィンも抵抗なく「お祭りだから」と受け入れてしまう精神的原点。
それは「八百万の神」とあるように、古来より日本人は様々なものに畏敬の念を持って接し、キリスト教に関しても「ありがたい存在だから」というリスペクトを持って受け入れた結果が今日の日本におけるクリスマスでありハロウィンなのである。
そして、嘗て性に関して今ほどタブー視していなかった日本。
古事記を読むと、それがよくわかる。
神様は本能に任せてまぐわい、国を産んだのだ。
しかし、古事記は読むのが面倒臭い。
他の皆さま方もレビューで書かれているとおり、冒頭で心が折れてしまう。
私も古事記を読んだことがあるが、冒頭のことは記憶にない。
多分飛ばして国生みから読んだのだろう。
読むと面白いけどなかなかハードルの高い古事記。
それをわかりやすく、そして面白おかしく書き上げた素晴らしい作品です。
古事記をわかりやすく読めるという点でも読む価値がありますし、古事記だということを抜きにしても大変面白く、読まないという選択肢はありません!
烏目浩輔様のこの古事記を読んで、多くの人が日本の神話に、古事記に興味を持つといいなぁと思います。
古事記ゆかりの地は、九州から関東に掛けて点在していますが、西日本には固まってあります。
私は島根県に仕事で長期滞在した際、周辺に古事記の伝承地があることを知り、幾つかを見て回りました。日本には現代でもまだまだ神秘的な場所があります。
古事記の現代語訳は出版されていますが、それでもとても分かり難いです。この作品は、日本最初の歴史書である古事記に書かれた神話の世界を、とても分かり易く、面白く描いています。「黄泉戸喫」のおどろおどろしいイメージが変わります。
カタい現代語訳を読むよりも、ずっと神話の世界が好きになる作品だと思います。