愛宕平九郎

ゆるふわ天然系でも芯の強いお姉さん、冷静沈着ツンツン系でも憎めない妹、その間に挟まれて心を揺れ動かす優柔不断なようで「内面では相当に自信家」の男の子。シンプルなはずなのに複雑に絡め…続きを読む

バスケットボールにおけるシューターの役割は、遠距離からポイントを稼ぐだけではなく、プレッシャーのかかる局面において良い働きができるかどうかにかかっている。コートを広げるスペーシング…続きを読む

夢か現か幻か。 一つ一つの歌に「君」の魅力と畏怖が詰まった短歌集です。 ほのぼのとした始まりから、どことなく切なさが込み上げてくるラストへの変遷に、ジワリと心に沁みてくる読後感をお…続きを読む

前作『少年少女編』から少し成長した主人公が、特別待遇で入学した遠方の学園で送る「楽ありゃ苦あり」の物語。見た目のコンプレックスは変化しても、すぐに心の持ちようまでは変えられないとこ…続きを読む

水が水であるために、年に一度清らかな儀式が行われている。作中の主人公は、その儀式に誘われた。その理由は酒好きだからか、それとも人柄の良さが認められたからなのか。本文には主人公の細か…続きを読む

歴史の教科書でサラッと習ったこともある、中国王朝と北方遊牧騎馬民族とのわちゃわちゃした戦いの一部を切り取った、愛と憎しみ渦巻く人間臭い物語。この「人間臭い」ところを巧みに綴っている…続きを読む

異世界へ飛ばされたら、大抵は己の得意技を駆使して暴れまわるものだが、職業カウンセラーとしてその世界の均衡を整えるのは珍しい。この種族は労働オンリー、この種族はモノ作り特化、などなど…続きを読む

まず、あらすじや登場人物を眺めて興味津々。 名だたる著名人が集い、偉人の寄越した謎の手紙に想像を巡らす。 そも、ダイダラボッチとは？ 今までの通説を覆す新たな解釈が、この作品から…続きを読む

未来の武蔵野に取り残されたAIと管理者。不毛で大気の状態も不安定な中、逃げ出したくなる衝動にも駆られそうだが、管理者はその地に骨を埋める意思を固めていた。そこにはAIに対する愛情が…続きを読む

深大寺は魅力に溢れている。蕎麦に鬼太郎に植物園。数年前には国宝まで登場した。しかし、深大寺といえば「深沙堂」だ。隠れた縁結びスポットとして、深大寺全体の存在感を引き締めている。そこ…続きを読む

とあるホークル（女子・アイドル並みに可愛い）が、とある酒場のウェイトレスとして働くことになった。そこは、この世界で盛り上がりつつある「フッボル」という競技を観戦しながら飲み食いして…続きを読む

今では活気が乏しくなってきている商店街も増えたが、作中で登場する商店たちは弛まぬ努力を日々続け、近所の住人たちに癒しと活力を与えていた。しかし、その平和に緊張が走った。街に住む人々…続きを読む

冒頭の世界観から面白い。白と黒のコントラストに浮かぶキツネの姿。出会った瞬間からキツネにつままれたような感覚を得る。 道を「運命」と結びつけ、これからの未来をどう進むか。キツネの滔…続きを読む

　誰だって心は疲れるもの。その程度は様々だが、この作品を読めば気持ちがアガってくる。学校へ通う若者ばかりでなく、荒波に揉まれてきた社会人にも効果はバッチリだ。 　何かに理由をつけて…続きを読む

全てはクマのぬいぐるみから始まった。 愛着度120％のクマのぬいぐるみが手元から離れ、それを探し彷徨っていたはずなのに、気付けば闇に落ちていた。しかし、その世界は絶望や不安ばかりが…続きを読む

東方にある守護隊には、周りから「破王」と称される伝説の副隊長がいる。その言い伝えは色々と尾鰭が付き、終いには味方をも恐怖に悶えさせる怪物とまで。そこへ、新たに守護隊の資格を得たエラ…続きを読む

その世界では、特別な存在と畏怖される竜族。特に漆黒の竜は一族の中でも一目置かれ、あらゆる種族から愛されていた。その黒竜が新陳代謝を経て誕生するところから始まり、様々な経験を積んで成…続きを読む

偉大なる歴代の王たちの志を継ぎ、念願の大陸統一を果たした天章王はこう言った。 「父君はもちろん、先のご先祖さまたちが築きあげてきた変革の数々は、どれも素晴らしいものだった。その中…続きを読む

カタコトの日本語しか話せない見目麗しき女性を助けることとなった主人公。腹を空かせた彼女に自慢のお茶漬けを振る舞ったのが、彼の運の尽きだった。いや、尽きてはいない。人生を大きく変える…続きを読む

美味いものを食べた時、「ほーん」みたいな鼻に抜ける声を上げたことはないだろうか。作中に登場した料理の数々は、どれもそんな美味しさが漂っていた。しかし、主人公の男は全て食べることがで…続きを読む

ロシア料理だと認識されがちな「ボルシチ」だが、実はウクライナが本家本元の伝統料理だ。具材のバリエーションは州によって様々で、それぞれが独自のレシピを誇っている。 空腹で倒れた少年…続きを読む

修行を前に山を飛び出したカラス天狗の小僧「平九郎」。空腹には勝てず、途中で行き倒れとなったところを、心優しき料理人「セキカワさん」が拾った。髭を剃る某アニメよろしく、一宿一飯の恩を…続きを読む

奈良には不思議な魅力がある。 一歩踏み入れれば空間は歪み、周りの景色が刷新されるような趣を持っている。作中の『古都奈良』というBARにも、その不思議な世界観が詰まっている。 店に…続きを読む

既に絶滅した古代生物、中でも当時の海を思うがままに遊泳し「捕食者」と称されたアノマロカリスという「奇妙なエビ」を誰よりも溺愛していた弥生ちゃんは、奇遇にも行き倒れになっていたところ…続きを読む

出されたテーマに対し、それをどう応えるかという企画。しかも「飯テロ」要素付きという難題の中で、異彩を放っていたのがコチラの作品。各エピソードは独立している掌編でも、一貫して歴史の舞…続きを読む

どの世界でも見習いというのは経験が乏しく、良いものを肌や味などで感じたりして成長していくもの。天使の業界もそれは同じだ。良い行いを「徳」として積み上げ、一定のレベルに達したら見習い…続きを読む

――ラ・ムーは、この世の全てを見通している。 ――ラ・ムーからの地底の囁きに耳を傾けろ。 かのノストラダムスは、1999年に地球が滅亡すると予言した。それを受けて、原因や方法、生…続きを読む

世界を股にかけて殺しを請け負う男がいる。 今回はマレーシアへ飛んだ。深い観察眼から反映される街の景色は煌びやかで、昼夜を問わず現地の魅力を吐露してくれるのが嬉しい。グルメの情報も同…続きを読む

『健やかなるときも病めるときも喜びのときも悲しみのときも富めるときも貧しいときも、これを愛し敬い慰め遣え共に助け合いその命ある限り真心を尽くす』 挙式で「汝」から始まる神父の言葉…続きを読む

美人の描写で使われることの多いアーモンドアイ。その特徴を受け継ぎ、ネコ科の中でも美人中の美人と称されるのがエジプシャンマウだ。 猫の鳴き声を文字にするのは、それほど難しいものでは…続きを読む

タイトルの中に「想い出が生まれ変わる場所」という一文がある。想い出はよみがえるものだというイメージが強い。しかし、よみがえった後の気持ちの整理までは面倒を見てくれない。 滝川木工店…続きを読む

日露戦争。 教科書では「勝利した」と、ざっくりな説明で終わっていたが、戦況には様々な戦いがありドラマがあった。その一コマが、作者さまの熱い思いと重ね合わせて、丁寧かつ事細かに描かれ…続きを読む

とある男の死に、自らのバイタリティも削られ、これからの生き様にマイナス思考だった総一朗。 その男は、言いたいことを言わずにはいられず、お世辞も言えない。問題発言も多く批判も浴びるこ…続きを読む

井の頭公園の池の上に建つ弁天様の祠を見に行ったことがある。作中に登場する可愛らしい弁天様が「いそう」な佇まいをしていたのを思い出した。その弁天様が恋をしたいという。それを叶えるため…続きを読む

現代の親御さんたちには、まずできない、絶対にできない、できたとしても一割もいないであろう情操教育が、この作品の中に込められている。やってみせ（一部分）、言って聞かせて、食べさせてみ…続きを読む

堅調に成長を続けている企業へインタビューに赴いたのが不思議の始まり。今の会社があるのは、機転の働くスタッフたちのおかげだと社長は語る。しかし、スタッフたちも柔軟性のあるトップの下で…続きを読む

グルメ小説をこのような形で締め括るのは粋の一言。 健啖家の妻（故人）が、夫に何かを伝えようと現れた。お腹が空いているから料理を作って欲しい……と露骨に言わないところが奥ゆかしい。出…続きを読む

新宿には二つの顔がある。高いところから見下ろせばキラキラと華やいだ景色が広がり、華やいだネオンの中へ踏み込めば誰しもが経験できるわけではない闇が広がっている。主人公の少女は、若くし…続きを読む

喜びを糧に、怒りを糧に、哀しみを糧に、楽しさを糧に。 様々な感情を糧にして何かに打ち込む姿は美しい。しかし、それらをまとめても思うように美しさが伝わらないのが世の常でもある。主人公…続きを読む

恋において気をつけるべきは距離感だと思う。相手の生活環境、経歴、その他もろもろの情報を仕入れておくのはもちろん、それらを吟味して「どう活用するか」がポイントにもなる。しかし、それを…続きを読む

　とかく、アーティストと呼ばれる人たちは馬鹿が多い。しかも「大」がつくほどの馬鹿だ。しかし、現状に不安を抱いたり、踏み出す一歩を躊躇したりすると、彼らは単なる馬鹿に格下げとなる。馬…続きを読む

統合幕僚本部政務局国際部欧州室室長代行兼欧州１課課長、代将一等艦佐石動涼子。 これが作中に登場するヒロインの名前だ。肩書を思いつくまでに、どれくらいの時間を費やしただろうか……そ…続きを読む

子供の頃から人の背後に黒い靄を視認できた主人公（藍ちゃん）。 見えてしまったら、目を背けたくても背けられない状況まで追い込まれてしまう。それは偶然なのか？　必然なのか？　そして、靄…続きを読む

家族の愛は、時として理不尽であり我儘なもの。 そして、人は誰しもが何かしらの理由を探し出し、錦の御旗を立てるかのように己の行動を肯定するもの。その人間臭さが人としての本能ではないか…続きを読む

突然の変化を受け入れるのは難しい。歳が若ければ若いほど、己の未熟さに嫌気がさして気持ちも負のスパイラルへと陥ってしまう。腹が減っては尚更だ。そんな環境の中で失意の底に溺れていた主人…続きを読む

子供からお年寄りまでが偏見にとらわれることなく、楽しく鞭を振ることができる環境作りをモットーに、現在では会員数も着々と伸ばしている団体が存在しているのをご存じだろうか？　その名は日…続きを読む

心を鍛えるには一人ではできない。必ず誰かが向き合っていないと、強く優しい心のあり様は形成されないものだと思う。そして、向き合う相手が変わった時、当事者同士の第一印象がその後の人生を…続きを読む

辛い時期、苦しい時期。そんな中でも、決まり事を設けて家族一つとなる時を作れば、それはたちまち古き良き懐かしの思い出として刻まれ、家族の絆が深かったことを改めて認識させられる。そして…続きを読む

ピュアな恋愛なんて、とうの昔に忘れてしまったというのに、読み進めるほど羨ましさが込み上げ「あの頃に戻りたい」と妄想してしまう。汚れちまった心を綺麗に洗い流してくれるかのような、爽や…続きを読む

相手を見る時のポイントや嗜好は人それぞれ。目鼻立ちや輪郭、髪の様子もあれば首のラインに全体的なボディラインなど。あなたなら、どこを意識して見ますか？ 作中の男女たちには、アーティ…続きを読む