修行を前に山を飛び出したカラス天狗の小僧「平九郎」。空腹には勝てず、途中で行き倒れとなったところを、心優しき料理人「セキカワさん」が拾った。髭を剃る某アニメよろしく、一宿一飯の恩を返そうと彼に媚びを売る平九郎だったが、色気よりも可愛さが勝る姿に「セキカワさん」の手は頭をなでなでするだけだった。
読み手の誰もがイケナイ関係へ進むであろうと危惧した中、終始ほのぼの路線を突っ走った作者さまのマイペースっぷりが魅力の一つと言える。
企画主が自ら参戦し、やりたいように綴り散らした『飯テロ』の展開は、老若男女を問わず「食べたい!」と叫ぶだろう。カラス天狗小僧の平九郎は「セキカワさんの作る料理は、何でも美味しいデス!」と言った。ならば読者の平九郎は「関川氏の綴るエピソードは、どの回も面白いデス!」と言おう☆