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統合幕僚本部政務局国際部欧州室室長代行兼欧州1課課長、代将一等艦佐石動涼子。

これが作中に登場するヒロインの名前だ。肩書を思いつくまでに、どれくらいの時間を費やしただろうか……そして、文字数90万を超える大作に仕上がるまで、何年を費やしただろうか……作者さまの愛が詰まった逸品を、1話1話紐解いていく時間を、是非とも持っていただきたい。
読み始めは、難解なミリタリーワードで戸惑うかもしれないが、これが読み進めていくうちに自然と見慣れてしまう。どんな肩書でも、どんな軍事用語でも、どんなキャストネームでも、気づけば「あぁ、それな~」とティーカップを片手に軽々と読めてしまう自分の成長を感じることすらできる。
何よりも、作者さまの気合いの入った各キャストに対する思い入れが凄い。ちょっとしか出番を与えられていない者ですら、読み手に外見的イメージやその人の性格などを想像させてくれる丁寧さに驚くことだろう。ここまで深い愛情を注がれた作品は、なかなか見かけることができないと思う。

とにもかくにも、涼子ちゃんの魅力を素直に堪能して欲しい。そして、彼女を取り巻く仲間たちに向けて、色々と共感して欲しい。幸せとは何か、愛とは何か、得られるもの得られないものは何か。そして、欲しいものが手に入らなかった者たちのサンクチュアリはどこなのか。

愛宕はこの作品を拝読して、とても幸せな気持ちになりました☆

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