異世界ファンタジーですが、もともといた世界(日本)でカウンセラーとして頑張ってきた経験から、異世界で相談窓口を開店します!
どんな相談内容なのかなと思えば、日本でも共通するものから、異世界ならではのものまで幅広く、翻弄されますが、前職で培った経験を活かし、機転を利かせて解決に導いていきます!
こう書くと、異世界のお仕事者として普通に見えてしまうかもしれませんが、この話の魅力は必ずしもそこだけじゃないです!
相談者のキャラの濃いこと、濃いこと!
(どう濃いのかは、その目でお確かめください!)
50,000字弱の長くない物語ですが、個人的には短編連作として連載してみてもおもしろいのではないかな、と思いました!!
異世界へ飛ばされたら、大抵は己の得意技を駆使して暴れまわるものだが、職業カウンセラーとしてその世界の均衡を整えるのは珍しい。この種族は労働オンリー、この種族はモノ作り特化、などなど。特異な種族が跋扈する異世界には、割り当てられたお決まりの仕事が存在しているものだ。しかし、人が造り出した異世界ならば、どの種族に生まれても「やりたかった」ことがあるはずなのだ。作者さまは、いわゆる「異世界雇用機会均等法」を紡ぎ出したようなものである。
そしてこの作品は、職種の自由に言及しているばかりでなく、ジェンダー・マイノリティへも軽く切り込んでいる。彼はこうでなければならない、彼女はそうあるべきだ、と言ったようなデフォルトを軽快にみじん切りして上手に調理している。その筆致は、もう笑い無しでは読み進められない。
「ハイクラス転職」という言葉を耳にすることが増えましたが、このトレンドワードは異世界にこそ相応しいと思いました☆
異世界転生する時に、女神は加護の証としてゴールドカードを主人公に渡す。右も左も分からない内に、異世界を救うことになった主人公の前に、一人の美少女が現れる。主人公の生い立ちに似た境遇にいる、魔法使いの少女だった。しかし、この美少女は実は……。
異世界は、生まれが人生を左右していた。例えば、自分がエルフに生まれれば、それを生かして医療の手伝いをする。そんな異世界のルールに疑問を抱いた主人公は、前世での経歴を生かして、仕事の悩み事相談所を開設する。初めこそ相談者が来なかったものの、徐々に仕事相談に来る面々も増え、多彩な悩みが寄せられるようになった。
しかし、この悩み事相談で、どうやってこの世界を救うのか?
そんな中、闇の王が人間界を狙っているという不穏な噂が流れる。
そして、意外な人物が悩み事相談にやってきたことで、物語は解決の糸口を示し始めるのだった。
異世界✖仕事相談=世界平和⁉
是非、御一読下さい。