友情、努力、勝利。三拍子が高いクォリティで揃うワクワクドキドキの小説☆

今では活気が乏しくなってきている商店街も増えたが、作中で登場する商店たちは弛まぬ努力を日々続け、近所の住人たちに癒しと活力を与えていた。しかし、その平和に緊張が走った。街に住む人々の不安が高まり、糸口を掴めない悩みは募るばかりなりけり。
ただ、商店街の治安を守る有志たちも黙ってはいない。それぞれの個性を活かし、色々と手を尽くして平和を取り戻そうと東奔西走する。遂に解決の欠片を手にするが、そこで判明した不穏の元凶は‥‥‥。

ワクワクは、解決に至るまでの仕掛け。ドキドキは、登場するキャスト陣の恋模様。大作「アドラメレク」を知る読者なら、その期待感は更に高まると言っても良い。なので、オススメは「アドラメレク」を完読の後。
(もちろん、この作品を単体で読んでも面白い)

キャストの個性が一つ一つ丁寧に描き出されてあるので、感情移入もしやすい。特に会話文でそれぞれの魅力が引き出されているのが凄い。あんなセリフ、なかなか思いつかない。
キャラの作り方、会話の入れ方、会話する相手によりけりの心の機微、読むばかりでなく書く者として学べた要素の多かった作品です☆

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