ヒトの持つ「愛」にカンストは無い。インコも驚く逆転発想☆

『健やかなるときも病めるときも喜びのときも悲しみのときも富めるときも貧しいときも、これを愛し敬い慰め遣え共に助け合いその命ある限り真心を尽くす』

挙式で「汝」から始まる神父の言葉である。
離婚率も上がり、上記の言葉も廃れてきているような昨今となっている傾向だが、よくよく向き合ってみると、その解釈は自分で勝手に狭めているだけではないだろうか、という考えに至った。夫婦という期間は長い。当然、紆余曲折があり、互いがすれ違うこともあれば、興味を失ってしまうこともある。そうなった時に、ちょっと視点を変えて一工夫すれば、結果的に『共に助け合い命ある限り真心を尽くす』ことにもなると、この作品を読んで気付いた。

冷え切った夫婦が元通りになることはない。しかし、やり方次第で今まで以上の絆が生まれることもある。夫婦という言葉がダメなのか、浮気という言葉がダメなのか。いや、ダメと決めつけるルートを持つのがダメなのだ。

あらゆる垣根を取っ払い前向きに進んでいく主人公を、自由自在に描いてゆく作者さまの心意気と繊細な心遣いが、この作品にはいっぱい詰まっています☆

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