古代生物を愛する彼女を愛してしまった男は、料理で古代生物に対抗した☆

既に絶滅した古代生物、中でも当時の海を思うがままに遊泳し「捕食者」と称されたアノマロカリスという「奇妙なエビ」を誰よりも溺愛していた弥生ちゃんは、奇遇にも行き倒れになっていたところを理一くんに拾われた。そこから始まるラブコメディー。
恋愛経験の乏しい二人が少しずつ距離を縮めていくという鉄板の恋愛要素に、古代生物の研究を絡めた展開がクセになる。回を追うごとにジレジレ感が増し、その原因が古代生物絡みだと理解するほど、終盤の結末に深い感動が込み上げてくる。不器用な理一くんが、得意の料理一本で彼女を振り向かせようとする健気さがまたキュンとなる要素かもしれない。
こんな古代生物が「いたんだっ!」と叫びたくなるほど細かく調べ上げられ、且つ本企画のテーマである「飯テロ」要素にも手を抜かないところに、作者さまの強い意気込みが感じられた。もしかしたら、理一くんは「捕食者」と称されたアノマロカリスを弥生ちゃんと重ねて、あらゆる料理で胃袋を掴もうとしたのではないかという深読みまでしてしまう。それほどに、色々と考えさせられる素敵な作品☆

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