古生物を愛する女子と奥手男子のピュアカップルは、もはや絶滅危惧種

 古生物を深く愛しその魅力を広めたい弥生ちゃん。世間的には、彼女は不思議ちゃんと呼ばれる類の女の子かもしれません。でも、とっても一途で真っ直ぐで、優しい女の子。
 一方、理一くんは夢破れて荒んだ時期もあったけれど、元来温かな心の持ち主で誠実な男性。弥生ちゃんのひたむきさに触れた彼は、一見風変わりな彼女の魅力に気づき、その夢を応援しようと決めるのです。ただ、彼もちょっと天然なところがあるので、一筋縄ではいかなくて……

 二人の心が近づいていく過程が可愛らしくてもう、悶絶。不器用で優しすぎる二人のじれったさが堪らないんです。
 甘々なだけではありません。この出会いを通して互いに成長していく様子も見どころです。もちろん、毎回出てくる美味しそうな料理(時に奇天烈メニューも)、古生物に関する知識も楽しい。
 見どころ満載のこの物語、読み終える頃には古生物が好きになっているかもしれません。少なくとも私は、『アノマロカリス』って絶対に忘れないだろうし、ちょっと美味しそうだなと思っています。

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