悪夢

例えば、「ヴァーチャルリアリティーの世界に五感ごと飛び込んで遊ぶゲームだったはずが、その世界での死は現実での死に直結していた」というのは創作にはよくある設定に思います。でも、もし、そんな世界に実際にアクセスしてしまっていたら？
自分の経験を思い起こすと、夢から覚めても残っている感覚って、とても強いです。現実ではそうそう体験しないような強度、かつ長く残ります。
それが楽しかったとか、美味しかったとか、何かしらプラスの感覚ならまだ良いのですが、マイナスだったら？　現実ではそうそう体験しないような苦しみだなんて、ゾッとします。
夢は精神に影響されると言いますが、実際の身体感覚にも影響されます。暑い…続きを読む

本作、怖いお話です。

登場するのはお母さんとその娘さんです。

夢は共有するのが難しいですよね。

見た方は、これほど楽しい夢だった。

これほど怖い夢だった。

そう言えるのですが。

夢はある意味憑依にも似ています。

この悪夢、どこまで意地悪なのでしょうね。

目が覚めたからこそネタにできているわけで、もしもその時本当に死んでいたら？
殺された際に感じた、リアルな衝撃。痛み。夢の中での事とはいえ、それが何度も繰り返されたとしたら、身体への影響は？

たかが夢、と侮ってはいけないな…と思わされる作品でした。
どうか今晩、皆様のもとに吉夢が訪れますように。