水が水であるために、年に一度清らかな儀式が行われている。作中の主人公は、その儀式に誘われた。その理由は酒好きだからか、それとも人柄の良さが認められたからなのか。本文には主人公の細かな「人となり」など記されてないが、全体から伝わる優しい筆致に自然とその印象を抱くことができる。また、地域独特の崖線(ハケ)を蛍光色で彩ったような描写も、夜の野川という新しい魅力を生み出している。読み出したら、フッと不思議な世界に入り込める素敵な作品です☆