概要
何も聞こえない、何も聞きたくない
大切な大切なあなたに珍しくねだられたのがぼくは何より嬉しかったんだ。
せっかくの機会だからと意を決して特別な贈り物まで用意していたのに。
それなのに、あなたは。
せっかくの機会だからと意を決して特別な贈り物まで用意していたのに。
それなのに、あなたは。
おすすめレビュー
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- ★★★ Excellent!!!あまりに強い海風は、恋心をも軽やかに奪い去ってゆく☆
恋において気をつけるべきは距離感だと思う。相手の生活環境、経歴、その他もろもろの情報を仕入れておくのはもちろん、それらを吟味して「どう活用するか」がポイントにもなる。しかし、それを駆け引きのレベルまで昇華させるべきなのかどうかは難しい。
この作品は「ぼく」と彼女の距離感を上手く描写し、読み手に絶妙な「もどかしさ」を植え付けている。読後感は様々あるだろうが、それがまた良いと思う。恋の捉え方は色々だから。
花火から流れる煙の匂いが、海風で切なさと共に運ばれてくる。
読み返すほどに、次々と発見できる男女の心の機微を楽しんで欲しい☆