本当に、心からこの作品に出会えてよかったと思います。
詳しいことはあえて書きませんが、純文学であるからかリアリティ溢れたものでした。
わたしたちは常に愛と愛情と接しています。そのなかでも、わたしたちは恋をしているときに、一番もろくて強くなります。
その恋愛をここまで、愛おしく、せつなく、表現できる作者さんに感動しました。いちいち愛おしくてしょうがない由麻ちゃんも大好きです。
すばらしいお話をありがとうございました。
番外編もあるので、そちらも読んでくださいね! みなさん最終話読むころには大ファンになってると思いますよ。
9年も連れ添った最愛の恋人に裏切られる。蜜のような甘い日々から地の底に突き落とされる。
本当に大切な人を大切にすること、それさえできれば幸せでいられたのに。
傷つき壊れる心、すれ違う心、胸が締め付けられるような思い。
読み始めてから一気読みしてしまいました。描写が細かくて主人公の細かな感情の変化、その場の空気感、登場人物の言葉の含み、全てがリアルで没入しました。また言葉の表現力も豊かで、言葉が美しくて、日本語をこんな風に使えたらな、とも思いました。
感情をいっぱい揺さぶられて、でも最後には多幸感でいっぱいに満たされて、読み終わった時の余韻がすごいです〜。とても素敵な作品でした!ありがとうございます!!
しょうがない。
許してあげないといけない。
認めてあげないといけない。
相手を理解してあげられない自分が悪い。
理解してあげないとかわいそう。
私は相手のことを好きでいなくてはいけない。
恋人の理解を得られないことになったらかわいそう。
経験したことない人からしたら、「すぐに別れたらいいやん」ってなることも、当の本人からしたら何故か自分ことを責めがちになってしまう。
このような場合、新しく好きな人ができて初めて、今までの相手への「好き」という感情が「好きでいなくてはならない」という自らの縛りからくる偽りだったことに気づくことができる。
主人公の心情の描写がきめ細かく、気持ちの移り変わりも経験者にしか理解できないようなリアルさがある。
かつての自分に思いを寄せ、懐かしみ、主人公を応援したくなった。
プロレベルの文章…よく整えられていて、とにかく読みやすい。1ページ目を読み終えた時点で「自分には書けない」と思いました。お手上げです。参りました。
本当なら半日で読むこともできるこの作品を、三ヶ月かけてコツコツと読ませていただきました。一気に読むのではなく、丁寧に咀嚼しながら読みたい作品だな、と思ったので。おかげで、この作品世界のリズムが、自分の生活のリズムと同調するような…自分と登場人物たちが同じ時間を生きているかのような感覚を味わうことができました。それくらい、人物や生活の描写がリアルで、繊細で、豊かです。個人的には、特に「匂いや温度がよく伝わってくるな」と感じました。プロアマ問わず、そういう作品は稀少だと思います。
物語については…“恋人に好きな人ができた”という冒頭から「『落下する夕方』みたいな話かな」と想像しましたが、全然違いました。ネタバレになるので細かいことは書けませんが…終始(和佐! しっかりしろ!)と思いながら読んでいました。けど彼のことは憎めなくて…やはり人物描写が丁寧だからか、最終的には和佐くんにも愛着がわいてしまいました。
ああ、ネタバレ…ネタバレしたくないのですが、一つだけ…あの、雪の、白い、電話の、あれ…あのシーンすごくよかったです! 登場人物たちの心情と、物語の展開と情景が相まって、とても…とてもよかったです!(伝われ)
良い読書体験ができました。すばらしい作品をありがとうございました。
Twitterでの宣伝をきっかけに軽い気持ちで読み始めたにもかかわらず、読み終わってから数日経った今も余韻から抜け出せません。
少なくとも私にとってはそれくらい心を揺さぶられる作品でした。
最初から最後まで主人公の心情に感情移入させられっぱなしで、私自身が由麻さんなのではないかと錯覚すら覚えました。
ここまでリアリティのある心情描写の小説、ならびに複雑に絡まり合う人間関係を美しく魅せる作家様に出会えて本当に幸せです。
私の言葉では良さがうまく伝えられず歯痒いのですが、どうかより多くの方の目に止まって欲しいと思う作品でした。書籍化された暁には是非、紙の本として手元に置きたいです。
Twitterでたまたまこちらの作品を知り、軽い気持ちで読み始めたところ物語の世界にグッと引き込まれてしまい番外編まで一気に拝読させていただきました。主人公の彼にもう1人恋人が出来るという一見ドロドロしそうなストーリーですがスマートな言葉選びと文章のおかげか不思議と泥沼感はなく、しとしと降る雨と綺麗な水たまりのようなお話だなと感じました(良さを伝える語彙力ゼロですみません)
連載が終了してからこの作品に出会い一気に読むことができホッとしています…連載中だったら続きが気になりすぎて眠れなくなるところでした。
これから作者さまの他の作品もチェックしてみようと思っています。
素敵な作品をありがとうございました。
全体を通して主人公の手記を覗き見しているような臨場感がありました。(作中に語られる彼曰く彼女のセンスの良さが描写の美しさを物語っているなと感じました)
主人公の視点を通した登場人物の描写が(いい意味で)あまりにも生々しく、湘南を歩けばキャラクター達とすれ違うのではと錯覚をしてしまいました。
おそらく作者様の中では語られずとも登場人物全員に細やかな設定がなされているのだろうなと...。
それゆえに主人公への感情移入が凄まじく、特に同じような恋愛経験がある当方は心では血の涙を流しながらもスクロールする手を止められず、中盤〜終盤では憎いと思っていたキャラクターにも魅力を感じてしまっていました。(ただただ作者様の表現力に脱帽です)
作品としては結婚が恋愛の先にあるのか、それとも生活の先にあるのか。そしてどちらがその先に幸せをもたらすのか。そもそも恋愛とは愛の形とは。30を目前にした女性の人生の分岐点での選択について考えながら読ませていただきました。
(ちょうど主人公と同じ世代なので友人のような気持ちでした)
これ以上はネタバレしそうになりますので番外編を読みつつ然るべきところにて思いの丈を語ろうと思います。笑
流れてくるレビューから、この作品を知り読みました。文章力がないので、これまで書かれたレビューの方に気が引けるのですが、読み終わった後にレビューを書かなければという気持ちになったため書きます。
作中での多くが主人公の一人称視点で描かれているため、主人公の気持ちや考え、登場する人達とどのように考え接しているのかが伝わました。そのため、小説の話なのに現実味があり、実在しているように感じました。本編と外伝含めて、非常に面白く読ませていただきました。
駄文ですみません。私がレビューがきっかけで作品を読むことができたように、きっかけになればと思いもあり書きました。
良い作品を読むことができました。ありがとうございます。
この作品のレビューを書いていただき、ありがとうございました。良い作品に出会えました。
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そのくらい衝撃的でした。
ここまで文章が好みの方は久々です。デビューされてない事に驚きました。(書籍化するそうですね。SNSで拝見しました。おめでとうございます)
主人公の段々と気持ちのズレが出てくる事に対しての比喩描写本当はすごいです。
ちょっと気になった文は覚えておくと良いと思います。ウワァ………ってなります。
いや、これ本当にデビューされてない方が書いたんですよね?(2回目)
うそつけぇ…文章上手すぎるよ……
自分も(主人公達ほど長くは付き合ってませんが)それなりの時間を共に過ごした大切な人に「ほかに気になる人がいる」と別れを告げられたことがあります。主人公よりかはマシな内容ですが。
その時の心境は大体この小説に描かれています。
本当に、それほどリアルな描写でした。
元々読んだもの観たものに引きずられやすいので、物語の中盤は色々思い出し 気持ち悪くなりながら読んでました。(言い方悪くてすみません)
あ、あと文章も綺麗ですが登場人物みんな名前の響きが綺麗で好きです。
当たり前だけど、やさしくて大切な日常が少しずつずれていく、あるいはずれに気がついていく感覚。ページをリロードする度に、物語の折り返し地点に立ち会っている気がして、サスペンスを読んでいるようなスリルでした。いつからあったのかもわからない、一度気になるとどうにもならない綻び。積み上げてきた絆のようなものが崩れていく不安。それらがどうしようもなく心を痛めるのに、どこか心地よい感覚。誰も正しくないけれど、誰も悪くない人間の性をとても細かく描写されている作品だと感じました。一つの人生を体験したような錯覚を抱きました。密度の高い素晴らしい作品をありがとうございました!
ショッキングな書き出しから始まるこの作品は、私の稚拙な語彙力では表現しきれない魅力に溢れた作品です。
「非現実的」にも思える「現実的」なキャラクターたちの表現が際立った作品で、「一般的な倫理観」「綺麗事の世界」ではないリアルな見にくい(私個人は醜いとは思いません)人間の本質を全面に押し出してくるのが特徴です。
一方で、こちらも「非現実的」なほどピュアな恋愛観を持った人物も登場したり、多様な価値観をしっかり表現した名作だと思います。
物語の内容ではありませんが、文章の表現力、美しさなどはカクヨム界隈では間違えなくトップクラスだと思います。少し重めの話で大人向けなストーリーではありますが、ぜひ若い人。特に作家を志す人に是非読んでいただきたい作品です。
最初に読んで彼「和佐」に思った感情は「なんだこいつ」でした。そこからまた読み進めても「なんなんだこいつ」というなんとも許容しづらい感情は深くなりました。大半の読者さんは一気に読み進めるのでしょうが、僕は整理できない感情にスマホを置いてしばらく時間が経ってから続きを読みました。カクヨム作品で頭を抱えて溜め息出たのは初めてかも知れません。
リアルなんですよね恋愛が。実際にいそうなんですよ彼。もしかしたら個々の恋愛経験の差で思いは変わるかも知れないけど彼と交わるセックスがなんだか心を傷つけるレイプのようだと感じてしまいました。
最後まで読みきっても身勝手な和佐になんともいえないモヤッとした怒りを覚えたままの僕はまだ恋愛にも人生にも経験が足りないのかなと思います。
ここまで感情的にさせてくれた「炭酸水と犬」は凄い作品です。読ませてもらえてよかった。