少年の心と口から零れ出す言葉に、心は温まり胸が躍ります☆

妖人という身分のある国では、その上の身分を目指すことは難しい。同じ人であるのに、皆が平等で暮らせない日常がそこにある。しかし、そんな体制を少しでも変えていこうと血気盛んに村へ飛び込んだ若き女教師のオモ・ヒサリ。彼女の熱意は次第に村の子供たちに伝染し、手と手を取り合って色々な壁に立ち向かっていく姿は、作中の色々な場面で登場する「アジェンナの歌物語」と重なって見える。

見た目が悪く、周りから忌み嫌われている男の子(マル)の清らかな心とセリフ回しに酔って欲しい。読み進めるほどに、彼を応援したくなる気持ちは高まる事でしょう。彼の先生に対する小さな「好き」から、今後どこまで大きく「愛」というものが育まれていくのか……その辺りも読みどころの一つです。

少年少女編を終え、新たな局面を迎えた子供たちと先生。次なる新編も大いに期待しています☆

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