昔話風の語り口と、勧善懲悪の中にも最小限の犠牲だけに留めた発想が、ちびっ子たちの間で人気を博しそうな素敵な作品です。もちろん大人が読んでも、心が洗われるような気持に浸れるでしょう。
章の各所に、千葉の郷土や文化、そして食の魅力を取り入れているところも見逃せません。新たな「千葉」を発見しながら読み進めていくのも一興だと思います。
動物たちと話せたらいいな……そんな夢を一度くらいは抱いたはず。作中に出てくるアイテムが欲しいと思った読者は多いのではないでしょうか。愛宕の住む近くの水辺でもカイツブリが巣を作り始めました。どんな会話が夫婦で取り交わされているのか……耳を澄ませて聞いてみたいと思いました☆
恐ろしい首なし鬼将軍の亡霊が蘇った!
町は、森は、生き物たちは、どうなっちゃうの?
お城のお殿様は呪われて、ご家来衆も操られ、不戦の誓いが破られてしまう……。
この危機を回避するため、齢七つのヘナチョコ若様がチビ狼をお供に立ち上がる。
勿論一人じゃなんにもできないよ。
だけど若様にはお友達がたくさんいる。
教育係の御家老様、学問を教えてくれる和真先生、おてんば幼馴染の花野子ちゃん、なんでも知ってる生き字引のお里婆に、宮司さん。
鳥さんたちやリスさん、オオカミさんにイノシシさん、カメさんだっているよ。
ヘナチョコ若様だって、みんなと力を合わせれば百人力なんだ!
動物たちが可愛い、老人たちがカッコいい、そして子供たち頑張る!
水は清らかに澄み、草木は緑に萌え、空は冴え冴えと晴れ渡る。
美しい自然と、逞しく生きる動物たちの描写に目を奪われます。
全ての登場人物がそれぞれ自分の役割をしっかりと持って、自分にしかできない働きをきちんとこなしていくところがお見事。
全力でおススメしたい和製ファンタジー風昔ばなしです。
昔話を史実と照らし合わせて肉付けし、過分に独創を絡めたものが名優を交えての映画化となり成功を収めた――そんな天晴な感覚に陥ります。物語内の解りやすい流れのところも、そうでないところも、全ては名優が役になりきっているからこそ出せる味。
一言で言い表すのは難しいけど、二言三言と重ねるのは無粋。そう思わせる何かがあります。
完結していますが、主人公の年齢、脇役キャラの個性、幻想と言う名の世界で繰り広げられる無限のアイデアを考慮すれば『これは、まだまだ続きがあるのかも知れない』と嬉しい誤算を空想するに全く支障がありません。いつか何かの拍子でひょっこり続きが連載されたとしても、私は驚かないでしょう。
老若男女問わず、読めばとても胸踊る。そんな作品。
時は戦国時代。人や鳥や動物たちが平和に暮らす素羽鷹という小さな国で、小さな男の子がもふもふたちと共に大活躍する物語です。
動物が大好きで、心優しく純粋な男の子の若様。
若様に懐いている愛くるしい狼の子ども虎千代。
口達者で気っ風のいいリスの倫太郎。
お調子者でどこか憎めないヒヨドリのギーチョン、などなど。
思わず抱きしめたくなる可愛らしいキャラクターがたくさん登場します。
魅力的なキャラクターたちの繰り広げるストーリーは、ハラハラドキドキの連続!
特に中盤、若様が龍を探しにいく場面は、読んでいるこちらも一緒に冒険をしているような感覚になり、次はどうする?どうやって謎を解く?とゲームをしているように楽しかったです。
また、愉快な会話やもふもふだけでなく、時代背景の描写も丁寧です。城下町の風景や鷹狩りの様子などは詳細に描かれています。戦国時代らしい武士たちの勇ましい姿や駆け引きも見どころです。
キャラクターがみんな生き生きとして、子どもも大人も最後まで楽しめる物語。
あなたもぜひ、若様たちと素羽鷹で冒険をしてみませんか?
と、某国民的アニメの映画タイトル風なレビュータイトルにしたのはちゃんと訳があります。
ネタバレしない程度に書きますと、トラちゃんというしゃべる動物もいますし、「鬼」も「岩」も「城」も登場します。
ついでにひみつ道具的などんぐりも登場します。
主人公はまだ8歳の子ども。
千葉県、印旛沼あたりを舞台にした若さまの成長と冒険の異時代ファンタジー!
子どもと大人の異なる視点で進んでいくストーリーは、好奇心旺盛で突き進んでいく子供心と、一歩下がったところで物事を見る冷静な大人の判断が織り交ぜになっていて、物語のアクセントになっています。それがとても魅力的です。
1エピソードの分量もちょうど良く、ちょっとした時間(例えば、朝の通勤通学の時間とか、カフェで一休みする時とか)に読むのにちょうど良いです。
ただ、読んでいると続きが気になってしまい、1エピソードだけでは終わらず、ついつい時間を忘れて一気に読んでしまいます。
私の好きなキャラクターはギーチョン。
詳細は書きませんが、絶妙なタイミングで登場するなかなか憎めないキャラです。
あと、武石のイケ叔父!(友情出演)
もうね、彼の考え方がイケメン笑
「歴史」カテゴリですが、文体が難しいとか、歴史に詳しくないと読めないとかはなく、とても読みやすく、主人公を応援したくなる異時代ファンタジーです。
ぜひ読んでみてくださいっ!
素羽鷹沼のお城に住む七才の若様、七法師が主人公の物語です。
現在、まだ序盤なので、詳細については「あらすじ」をご覧下さい。
そ し て !
読んでみて下さい。
まず、読んでみて!! 一話を!
語りかける地の文に、一気に引き込まれます。
朝読コンテストに応募されていますが、私、これ、自分が小学生なら夢中で読んだ!
だって、今でも「更新まだかな」って思ってるもん!
あ、「もん」って言っちゃった! でも、それぐらい、大人の子供心にも語りかけてくるんです。
冒険あり。もふもふあり。喋る動物あり。
主人公の周囲に配置された大人も、魅力が溢れている!!
更新を追うのも良し。完結を待って一気読みも良し。
ぜひ、皆様も、この「語り」に耳を傾けて下さい!