わくのなか。

作者 岡本紗矢子

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★★★ Excellent!!!

現実なのか、夢なのか、まるでまどろんでいるかのような世界の始まり。現実ではないと、気が付いた時には既に枠の中に囚われていると悟るのです……。
枠の中から脱出するためには、この恐怖から逃れるためには、次々と読み手を引き込む混迷の展開の数々。パニックホラーの真髄を取り込んだ要素に魅了されて、夢中になって読み進めることになるでしょう。気づけば背筋を凍らせています。

注目する仕掛けは謎解き。この疑問を抱えて拝読してみて下さい。きっと見えないものが見えてくることになり、より一層に恐怖をそそる事になります。

読了した時、学校でよく目にする大鏡を目に移せば疑問を抱かずにはいられません。これは現実なのか、枠の中に囚われているのかと……。
そんな恐怖を抱いた時にはこう思ってください。勇気を出して枠の外に一歩踏み出せば新しい世界が待っていると――。

★★★ Excellent!!!

学校にある大きな鏡って、どことなく不思議で怖いイメージがありますよね。王道のホラーかと思いきや、上下左右あらゆる角度で読み手を惹きつける仕掛けが施されてあります。まさしく、鏡だらけの世界に迷い込んだような錯覚と言いましょうか。でも怖さはピリッと効かせた程度で、それ以上に面白さが上回り、世界観に対する好奇心が勝ります。これも、作者さまの細やかな筆力が成せることなのでしょう。一つ一つ、文字を噛みしめるように読むことをオススメします。一度と言わずに何度か繰り返して読むと、ふと新たな仕掛けが見えてきたりもします。
そして、読み終えたら口ずさむでしょう。「私いま目眩したわ」と☆